はまぎんこども宇宙科学館/(財)横浜市青少年育成協会
プラネタリウム番組「横浜から宇宙へ」シナリオ
開港150周年記念プラネタリウム番組 『横浜から宇宙へ』(生解説による「今夜の星空」約20分を含め約45分の投影)
横浜が開港した150年前、世界各地で驚くべき現象が見られました…
150年前の太陽面での大爆発から始まり、太陽黒点の謎、宇宙からの太陽観測、
そして今年7月に見られる皆既日食や2012年の金環日食、金星の太陽面通過....
最新の情報を次々に紹介していきます。
横浜を空からとらえたダイナミックな全天周映像も必見!
スタッフによる「今夜の星空」の解説とあわせてお楽しみください。プラネタリウム新番組「横浜から宇宙へ」上映開始!! (記者発表資料)
登場人物:兄(小6)、妹のサチ(小3)、ヘリコプターの操縦士、船員3名 ナレーター 1.<導入部:横浜空撮> (声が近づいてくる) サチ「おにいちゃん、おにいちゃん! これ見て!」 兄「なんだよサチ、もう寝る時間だろ」 サチ「この本....すごい写真がでてるよ!」 (「夜の地球」の大きな写真 ) 兄「なんだよ、これ」 サチ「人工衛星からとった写真だよ!」 兄「あぁ!思い出した! これ、授業でやったぞ。たくさんの写真を貼り合わせたんだ」 サチ「ぜんぶ、町なんかの灯かりでしょ。日本の形なんかもわかっちゃうよ、ほら」 兄「そうだぞサチ、宇宙に出てる無駄な光だ」 サチ「もっと節約できるのになぁ.... これじゃきれいな星がみえないよぉ」 兄「横浜に港ができた頃なら... 電気もなくてまっくらな空だったんだろうなぁ」 サチ「天の川見たいなぁ....」 兄「サチ、明日はヘリコプターの遊覧飛行だ! 早く寝ておいたほうがいいぞ」 サチ「うん。早く寝よっと!」 タイトル「横浜から宇宙へ」 タイトル文字が遠方からズームしていき、文字の中に突入 突入すると場面はヘリポート。正面にヘリコプター。エンジン音が聞こえる 場面はヘリコプター内。正面にコックピット。外の景色も見えている ハイビジョン実写映像 サチ「サチ、ヘリコプターって初めてなんだ!」 兄「安全ベルト、きちんと締めるんだぞ。.... よし、大丈夫だ」 操縦士「準備はいいですか。離陸します」 サチ「うわぁ、浮かんだ!!」 兄「す、すごい!」 兄「ウァー!」 サチ「キャー、向きが変わったー」 サチ「お兄ちゃん、見て! おもしろいビルが見えてきたよ! ほらほら」 兄「あー、ほんとだ。大きなビルがいくつもあるぞ。 このあたりで一番高いビルは..... 」 サチ「あれ! 向こうのほうにあるあれだよきっと!」 操縦士「ランドマークタワーですね。現在100mくらいの高さを飛んでいますが、 これから600mくらいまでいきますよ」 サチ「あ、観覧車! 帰りに乗ってみようね」 兄「富士山! 富士山が見えるぞ!」 サチ「わぁー、きれい」 操縦士「これだけ天気がいいと、遠くまで見えますね」 兄「サチ... 下を見ないほうがいいぞぉ」 サチ「お兄ちゃんと違って、高いところはだいじょうぶ!」 サチ「ベイブリッジが見えてきたぁ。何度か通ったけど、こんなに大きいんだぁ!」 兄「ベイブリッジができたとき、まだサチは生まれてなかったんだぞ」 兄「マリンタワーだ。また行ってみたいなぁ」 サチ「横浜のシンボルだもんね!」 サチ「横浜の港って、昔っからこんなに大きかったの?」 操縦士「まもなく着陸ですが、その前にこの絵をみてください。 横浜に港ができた頃は、こんなようすだったそうですよ」 サチ「うぁ、すてきな絵!」 兄「横浜港が誕生した1859年の頃と今とでは、こんなにちがうんですね」 サチ「1859年!! いまお兄ちゃん1859年っていった?」 兄「ど、どうしたんだよ」 サチ「1859年!! 地球にたいへんなことが起きていたのよ! ほら、この本」 兄「昨日の本、持ってきてたのか」 本が開かれる映像。本の中に吸い込まれていく 2.<1859年の太陽面での大爆発> ナレーター(以下ナ) 「1859年9月2日、大型帆船「サウザンクロス号」は、アメリカ東海岸、 ボストンの港を出て84日目、南米チリの沖合いをサンフランシスコを目差して 航海を続けていました」 南米チリの沖合いの地点がズームしていき、 夜の荒海を進む大型帆船の場面ヘ 船員A「風がおさまってきたぞー」 船員B「よーし、もう、大丈夫だー!」 ナ「ようやく荒れ狂う波がおさまってくると、彼らは、海の色がふだんとはまったく違うことに 気付きました」 船員C「海が変だ!」 船員A「なんだこの色は!なにが起こったんだ!」 船員B「上を見ろ!空だ!」 (船員たち口々にさけぶ)船員A,B,C「おお!!」「なんということだ!」 ナ「そうです。赤い空の色が海面に映っていたのです」 ナ「やがて、サンフランシスコに到着した船員たちは、あのできごとがあったころ、 世界中で奇妙な事件がおきていたことを知ります。 アメリカの東海岸では、あらゆる場所で鮮やかなオーロラが見られ、その光で手紙が読めるほど でした。町が火事になっていると心配した人たちもいたのです。このとき、なんと、 ハワイやキューバでもオーロラが目撃され、日本の和歌山からオーロラが見られたという記録もあります」 ナ「地球の磁力を測定している装置の針が振り切れ、また、当時世界中に広まりつつあった 電報の機械に大きな電流が流れ、オペレーターが感電したり、電気の火花が紙に引火して火災に なったところもありました。10時間以上も電報が使えなくなるところもあり、経済や報道記事も すぐに伝えることができませんでした」 ナ「いったい、何が原因でこのようなことが起こったのでしょう。 その手がかりをつかんだのは、宇宙や星を調べる天文学者でした」 ナ「イギリスの裕福な家庭に生まれたキャリントンは、大学を卒業後、ダーハム天文台というところで精力的に 観測を行いました。しかし彼は、もっと性能のよい望遠鏡を求めて、イギリス南東部のレッドヒルに自分の 天文台を建てることにしたのです」 ナ「1859年9月1日11時18分、彼は、いつものように、望遠鏡からの太陽像を紙の上に投影し、 太陽の表面に現れる黒点のスケッチをしていました。望遠鏡で直接太陽をのぞけば、 たちまち失明してしまい危険です」 ナ「突然、黒点が群れをなしているところの、中央部の2箇所が輝きだしたのです!」 ナ「自分の目を疑ったキャリントンは、誰かに確認してもらおうと人を呼びに行きます。 もどってきたとき、さっきまで輝いていた場所は、すでに消えかかっていました。 5分が経過していました。その17時間後、すさまじいほどのオーロラが出現したのです。 (オーロラの映像) のちに、キャリントンが見た現象は、太陽面で起こった巨大な爆発であることが判明します。 それも、500年に1度しか起こらない規模のものであったこともわかってきました」 サチ「お兄ちゃん、太陽とオーロラってどうつながってんの?」 兄「わからないな。もうすこし先を読んでみようよ。次のページだ」 サチ「あー、黒点の話だね」 3.<太陽黒点の数> ナ「望遠鏡というものがオランダで作られた、という話を耳にしたイタリアのガリレオは、さっそく自分でも 望遠鏡を作ってみました。遠くのものがまるで近くにあるように大きく見えます。ガリレオは自作の望遠鏡を 惑星など、天体に向けはじめました。1609年、いまから400年も昔のことです」 ナ「翌1610年頃には、ガリレオを含め、太陽に望遠鏡を向けはじめた人物が何人か現れました。 もちろん、太陽像を紙の上に投影する安全な方法です」 ナ「毎日のように黒点の観測をしていると、黒点が太陽面を移動していくことから、 太陽がおよそ1ヶ月かかって自転していることがわかりました」 ナ「また、いくつ黒点が見えているか、という黒点の数を長い間観測していくと、おもしろいことがわかります」 ナ「平均すると、約11年の周期で黒点の数が増えたり減ったりしているのです。 さらに....」 ナ「17世紀後半、太陽黒点がほとんど現れなかった時期があったのです。この頃、 北米やヨーロッパではとても寒くなり、ロンドンのテムズ川も 冬になると頻繁に凍ってしまったのです。太陽と地球の気候の変化には、なんらかの 関係がありそうです」 ナ「最近の太陽黒点の数はどうなっているのでしょう.... (グラフが近年のところへズームアップ) 黒点があまり現れていません」 ナ「今後は黒点数が次第に増えていくことでしょう」 サチ「科学館の望遠鏡、晴れていれば太陽に向けてるそうよ。 インターネットからも太陽の観察ができるそうだから、ときどきチェックしてみようかな!」 サチ「ところで、黒点って、なんで黒いの?」 兄「ん、なになに.... 磁石の力に関係があるらしいぞ」 4.<太陽黒点> ナ「黒点の正体はいったいなんでしょうか? 連日観測していくと、形や大きさが変わっていったり、現れたり、消えたりもします」 ナ「そんなことから、ガリレオは、太陽の黒点の正体は、太陽の表面に浮かんだ雲だと考えました」 ナ「ところでみなさんは、太陽の表面の温度を知っていますか? どうやったら温度がはかれるでしょう」 兄「そうだサチ! 科学館の4階にこんなものがあったぞ」 サチ「覚えてる! 私もやったわ。電球のフィラメントを熱くしていくと... たしか.. 虹の帯のなかで.... 最初は赤が目立っていたのに、熱くなるにつれて緑が目立って、 そして紫が目立っていった!」 兄「それだよ! 太陽の光をプリズムを通して虹の帯をつくれば、どの色が強く目立っているかで きっと温度がはかれるはずだ」 サチ「この本によると、虹の帯のこと、スペクトルってよぶそうよ」 兄「ふーん、スペクトルか」 サチ「太陽のスペクトルをよーく調べるとたくさん線が見えるんですって」 兄「線?」「あ、これかな。たしかに線がみえるぞ」 サチ「線の位置によって、水素が含まれているとか、ナトリウムが含まれているとかわかっちゃうんだって!」 兄「スペクトルの線を調べれば、太陽のガスになにが入ってるのか、わかっちゃうんだ。へぇー!」 サチ「お兄ちゃん、まだあるの。スペクトルの線を調べると、磁石の力が働いていることもわかるんだって!」 兄「磁石の力だって? あ、サチ、この写真!」 サチ「あ、本当、磁石で砂鉄あそびをしたときとそっくりだ」 5.<宇宙から太陽を調べる> ナ「みなさんは、天体望遠鏡で月や惑星などを見たことがありますか? こんなうに 見えたかもしれません」」 (シーイングのあまりよくないときに見た月の縁の拡大や土星の拡大ビデオが映る) ナ「この『ゆらゆら』はなにが原因でしょう? 実は、地球を包む大気の層が、像を『ゆらゆら』させる原因なのです。 魚が、川底から、水上の景色を見ているようなものです」 ナ「しかも、天体からやってくるエックス線や赤外線の多くは、大気に吸い取られ、地上までやって きません。そんな理由から、人工衛星などで、宇宙空間から、天体を観測する必要があるのです」 日本の太陽観測衛星『ひので』の打ち上げ 『ひので』による太陽表面の映像 ナ「いっぽう、ヨーロッパ宇宙機関が1995年に打ち上げた『SOHO』(ソーホー)には、 太陽本体の光を覆い隠し、太陽のまわりに広がる高温のガス「コロナ」を観測する装置も 積まれています」 SOHOのコロナグラフによるコロナガス噴出の動画 サチ「わぁー、まるで太陽がげっぷをしてるみたいね」 兄「コロナのガスが噴きだしているんだね」 サチ「けむりがまるい環になっている、ドーナツみたい!」 兄「たぶん、地球のほうにガスが噴きだしたんだろ... あ、そっかー」 サチ「なに、お兄ちゃん」 兄「あのガスが地球にぶつかるとどうなるんだろう。もしかすると.... 」 ナ「太陽黒点が大きく、複雑になっていくと、突然、黒点付近で磁力のエネルギーがはじけたように なります。黒点付近が明るく輝いたり、大規模なコロナガスの噴出が起こるのです。もし、そのガスが 地球のほうへやってくると、みごとなオーロラが現れたり、磁気嵐といわれる現象が起こります」 (アニメーションCG) 兄「150年前に起こったあのできごとは、とっても規模の大きなものだったんだね」 サチ「わたしたちは地球の大気なんかで守られているからいいけど、宇宙飛行士や人工衛星にとっては、 宇宙の嵐のようね」 兄「これまでも、人工衛星が故障したり、送電線が故障したりして被害がでたことがあるんだ」 6.<2009年7月22日と2012年5月21日の日食を紹介> ナ「太陽がしだい欠けていく『日食』という現象があります。その原因が理解されず、日食の予報も できなかった昔は、なんとも不気味な現象とされていました」 皆既日食の実写映像 ナ「太陽が、その手前を横切る月によって欠けていきます。完全に太陽がかくされる場合を、とくに皆既日食 とよんでいます」 ナ「月の軌道の傾きのため、たいていの場合、月の影は地球をそれてしまいます」(アニメーションCG) ナ「それでも、1年に2回から5回、日食はおこるのですが、ごらんのように、月の影が覆うのは、 地球上の一部だけです」 2009年7月22日の状況 横浜を含む国内の主な地点で最も書けた状態などが示される。アニメーションCG ナ「宇宙から見た皆既日食の映像です。地球の表面に黒く見えるのが月の影です。そこにいる人には 太陽の光がとどきません」 ナ「地球から太陽までの距離は一定ではありません。わかりやすいよう、地球の軌道をおおげさに 書いてみましょう。 このように、太陽も少し大きく見えたり小さく見えたりします」 ナ「同様に、地球から月までの距離もかわるため、月も少し大きく見えたり小さく見えたりします」 ナ「このようなことから、こんな日食が起こることがあります。これを『金環日食』とよんでいます」 金環日食の実写映像そして、2012年5月21日の日食の状況 横浜を含む国内の主な地点で最も書けた状態などが示される。アニメーションCG ナ「太陽はかならず、安全な方法で観察しましょう」 サチ「お兄ちゃん、2012年6月6日には太陽の前をお月さまじゃなくて金星が横切るんだって!」 兄「えぇ! 2012年のを見逃すと、次は2117年まで見られない?!」 サチ「ぜったい、ぜったい、見逃せないね!」 7.<太陽系外惑星さがし> (秋の夜空が示される。ペガスス座は天頂付近) ナ「星座をかたちづくる恒星とよばれる星ぼし。そのひとつひとつは、太陽のように自分から光や 熱を出す天体です。あまりにも遠くにあるので、ただの光の点にしか見えません。 そんな恒星のまわりをまわる惑星があり、たまたま恒星の手前を横切ったら.... そう、まるで金星の太陽面通過のように。 ペガスス座、 HD 209458 付近がズームしていき、恒星が拡大され、 その手前を横切る惑星と、光度曲線がしめされる ナ「恒星からの光がほんのすこし遮られます。そのわずかな光の変化をとらえて、太陽系以外の 惑星をさがす観測も行われています」 ナ「このほか、いくつかの方法で、太陽系外惑星はすでに340個以上見つかっています。 これらの印は、惑星が見つかった場所です」 太陽系外惑星の分布 サチ「地球のような惑星も見つかるかなぁ?」 兄「ああ、見つかるさ! 宇宙はものすごーく広いんだから」 (ページがめくられ、「夜の地球のページ」が再び開けられる) 兄「この本、なかなかおもしろかったよ」 サチ「でしょ? バス待ってる間、読もうと思って。....... ねぇお兄ちゃん、横浜から、天の川見えるようになるかしら」 兄「未来の横浜の空かぁ... うん、みんなで協力すれば、空を無駄に照らさない工夫ができるかも しれないよ」 サチ「うん、あたしも調べるよ! エネルギーの無駄も減らせそうだしね!」 サチ「広い宇宙のこと考えると、地球をもっと大切にしなきゃ、って気持ちにならない?お兄ちゃん」 兄「そうだな。 なぁサチ、この本、しばらく貸してくれないか?」 サチ「えー?、わたしだって読み終わってないの.. 」 (声が遠ざかっていく) 視点が太陽系、銀河系外へと遠ざかる間に、クレジットが表示されていく 本編約25分。今夜の星空(生解説約20分)を含め、約45分の投影
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