Japanese Stellar Myth and Legends
日本の星の伝説[東北・北海道]
[月夜桜:福島県西白河郡]
166 大場磐雄"まつり"学生社
福島県西白河郡の高野峯山遺跡(たかのぶやま)のあるところは、
小字月夜桜という.ここに古い槻の木がたっていたため、そういう
地名になったらしいが、伝説ではヤマトタケル命がここを通ったとき、
古い槻の葉が月光をうつし、まるで満開の桜のようであったので、
そう名がついた、という.ツキという発音があてられた漢字は実際
月にからむ伝説があることが多い.
[廻り石(宮城県丸森町)] 153 インターネット地方公共団体HPより
阿武隈川に橋がなかったころ、貧しい船頭の1人に篠笛の名人の若者がいた。
右岸の村の大きな農家の娘と、その篠笛の名人が恋におち、人目をしのんで
川の大岩で逢瀬を重ねた。
よくある話のように身分違いから娘の父親は結婚を許さず、娘は大岩から
身を投げてしまった。しかし若者が夜、大岩で笛を吹くと、闇の中に娘が現われ
ききいっていたという。
別の伝説によると、篠笛の青年も同時に姿をけし、その夜に大きな
流れ星が天の川をよこぎったとも、天の川の右岸に2つの見慣れない星が
並んで輝いたともいう。
若者が篠笛を吹き娘がききいった岩は、後廻り岩と呼ばれるようになった。
(インターネットの地方公共団体HPより)
トップへ
[海上七夕・岩手県広田湾] 1
小島俊一[陸中海岸の石仏]熊谷印刷
毎年8月7日に、漁船20隻に高さ20mの竹竿をたて、七夕飾りをした.湾内を巡航し、小友矢之浦の
竜神と、両替・弁天社にばれんをお供えして、豊漁と海難防止を祈る.(弁天は水神)しかし、どのへん
が七夕なのだろうか.
同書には、船乗りが方位を知るために使った星として、北斗、北極星、ホーマルハウトが使われ、
また[アルクトゥールスを見てイワシ延縄を下ろし、ホーマルハウトが昇るころは魚がとれる]とある.
[星の宮神社・岩手県白浜] 2
[星宮大明神]「星の宮」と書かれた石塔が立つ.聖観音の種字サがきざまれている.餓鬼道を救済
する観世音菩薩だが、同書に説明によると海上安全の神だそうだ.何しろ石仏の本なので、神社の言われ
などは書いていない.
[星兜:岩手県宮古市] 3
小島俊一[陸中海岸の石仏]熊谷印刷
源義経の兜とされるもの.直径23cmしかなく、実際使えたかどうか不明.名前の由来も不明.
[お月とお星:宮城県] 4
日本児童文学者協会[どんな民話が聞きたい?]偕成社
お月はとお星の姉妹がいた。母は後妻でお星が実子である.父は都へ出稼ぎにいき、母子の生活が困って
くると、後妻はお月を殺そうとし、とうとう生き埋めにしてしまう.お星はお月を助け出し、二人で家を出る.
都から父が帰ってくると2人がいない.父は姉妹を探しに出て再会し、3名はそのまま昇天して月と星になる.
悪い後妻は井戸に写る星の光にすいよせられ、転落する.
[関寺小町:秋田県雄勝町小野] 5
関寺小町は世阿弥原作の謡曲である.七夕の夜、当時大伽藍であった関寺の僧が小僧さんをつれて
近所の百歳の尼をたずねる.僧はその尼が小野小町だと見抜き、関寺の七夕祭に招待する.尼は昔を
しのんで話をし舞を舞う.世阿弥の謡曲らしく、尼は夜明けとともに悲しく帰っていく.
それが何だといわれると困るが、この様子から寺が七夕祭を主催することがあり、真偽はともかく
として、小僧さんは舞を舞ったりしていたわけである.なんか、いいですよね.
[毘沙門宮:青森県] 23
[青森県の歴史散歩]山川出版 塩野米松[アンクル米松アストラベル]「スカイウォッチャー」1988
青森県に、横内妙見宮、浪岡八幡宮、猿賀深沙宮、弘前熊野宮、岩城山、村市毘沙門天宮、
乳井毘沙門天宮の7つの毘沙門天を祭った神社がある.空から見ると、それらを結んだかっこうが
北斗七星になるという.毘沙門天は四天王中の北の守護神で、北極星と関係があるらしい.
岩木山では、坂上田村麻呂が蝦夷征伐のときに、北辰の秘法なるものを行ったといわれる.
[天狗:全国] 24
[日本未確認生物辞典]
中国の歴史書では、天狗ということばは、流星を表わす.
日本には637年の記述が最初で、
音をたてて流れてドスンとおちる流星のことであったが、だんだん高速で空をとぶ物の化となった ようだ.いつの間に鼻が高くなったのだろう?
[月読神社:全国] 25
月読神社のうちの一部は、太古の地元の月神を祭った祠が、大和朝廷の征服によって月読命を祭る神社
に変わった、という説は多くの民俗学者がとなえている.地元の月神・星神はまた、鎌倉時代以降には、
密教系の仏(十二天の中の月天ソーマや、北の守護の毘沙門天、妙見菩薩、馬頭観音?等)の信仰に
変化させられたりもした.
密教系は具体的に願いごとをかなえる仏が多いので、人気の高さの理由はわかる
が、これにかなりの日本独自の星の伝説が征服されたような気もする.
国際化時代に土着信仰の生き残りが難しいのは、日本に限らず諸外国も同じである.
[星谷寺、星野寺他:全国] 26
星の名前のつく寺は、多くは真言宗である.庶民や貴族に人気の高い星祭は、ライバルの多い真言・
天台にとって、ある時期は最大の売り物であった.なお天台宗の寺には狛犬が多いそうだ.
真言宗の寺が天台宗に比べて多いのは、密教が取り入れられた9世紀当時、俗化の激しい南都仏教を
批判した正直者の最澄に対し、空海はうまく南都仏教をおだてて共存をはかり、政府に受けがよかったと
いう点が大きい.さらに最澄は、当時密教の権威だった自分に比べ、ずっと知名度が低かった空海の力量を
認め、空海に弟子入りの儀式をしたという正直者である.もし最澄が空海を無視したとしたら、今の真言宗
はあったかどうか...しかし空海は、最澄が持っている経典より、はるかに重要な経典を多数持ち帰っており、
初期の天台宗は真言宗から経典を借りまくっていたという弱みもあった.
[大星神社:青森県青森市] 27
江戸時代には妙見堂と呼ばれ、多くの人が祈願に訪れたという(最寄りの駅も横内線妙見駅).
祭神は天御中主神(アメノミナカノヌシ).旧妙見宮で、明治になって祭神を妙見菩薩から天御中主神
に変更したところはけっこうある.
[環状列石:秋田県鹿角市大湯] 28
無明舎編[秋田ふしぎ探訪]
これは家族旅行で田沢湖方面に行った折、実物を見てきた.直径40mと55mのの円形に漬物石くらいの
石が円形に散らばっているというもの.小さい方(野中堂)は石の数1146個,大きい方(万座)は3重の
円形になっており石の数は手元の資料にありません.資料館によると発見以来石の半分くらいは盗まれた
らしい.その中に[日時計]として有名な小型の環状列石がある.
付近の土質調査によるとに、墳墓説が
強いが、他に石信仰説、墓地説がある.同時に遮光器土偶も発掘されている.この土偶は昔よく宇宙人と
言われたが、現在では妊婦とされることが多い.ここから見える黒又山はピラミッド説がある.
※この遺跡について、星の伝承資料室の北尾浩一氏から調査資料をいただいたのですが、持ち歩いて
いるうちに環状列石部分だけ行方不明になってしまい、内容が掲載できませんでした.すみません.
[星座石:福島県伊達郡飯野町] 29
飯野町は、UFOで町興し!で昔話題になったことがある.ピラミッドと言われる四角推型の山
(千貫森)があり、その周辺にモアイ石などの巨石がゴロゴロしているという.
そういった巨石のいくつ
かの上に硬貨くらいの穴が多数あいており、それが北斗七星などの星座の形になっている,というもの
だが、実物を調査した塩野米松氏によると、かなり無理をしないと星座に見えないという.
ヤレヤレそんなこった、とばかにするなかれ. 確かに東北にはピラミッド型の小山がよくある.そう
いう小山には、大きな石がゴロゴロしていることが多い.中には人工物風の石もあるそうである.
巨石ゴロゴロ山は全国にあり、珍しくはない.九州の巨石ゴロゴロ山は、古代の防衛遺跡[朝鮮式山城]
あるいは[神篭石山城]と呼ばれるものだそうだ.東北以北の巨石ゴロゴロ山は、チャシとよばれ、やはり
山城である.しかし東北のチャシは雪が深くて調査不足のものが多く、ミステリアスな雰囲気である.
トップへ
[樺山遺跡:岩手県北上市] 30
地元では通称ストーンサークル.大湯の日時計の石を少なくしたようなもの.付近から土偶も出ている.
[星座石:岩手県釜石市] 31
星の伝説ではないが、伊能忠敬が1801年に三陸を測量した記念に、地元の葛西昌不が設置した石碑.
[唐松神社の天日宮:秋田県協和町] 132 "歴史読本"
長門国(山口近辺)には、星信仰で名高い大内氏がいるが、大内氏にかわって長門藩主になった毛利家の家紋が、3つ星をかたどったものである。同書によると三ツ星は将軍星とよばれ武将に喜ばれたらしい。また毛利の家紋から棒をとったものは平戸の松浦家の家紋である。
星をかたどった家紋は実はかなり多い。北斗や北極星など色々ある。
[明星山三室戸寺:京都] 134 "全国神社仏閣ご利益小辞典"
窺仙法師が仙人となって、三室堂の東の山からとびたったという伝説がある。その山は常に明星が出現するという。なお、明星山はお寺の山号であってその山にたっているわけではない。
[唐松神社の天日宮:秋田県協和町] 132 "歴史読本"
唐松神社は代々物部という家が宮司をしているが、唐松神社に豊国文字のような文字で書かれた文献があり、その文献をもとに再現されたという建物。この文献は通称物部文献というもので、東北に記紀にでてくるニギハヤヒ尊が降臨したというような伝承が書かれているらしい。
しかし文献自体の信憑性が非常にあやしいので、天日宮もあやしそうではある。
[妙見寺:武石市] 144 インターネットの観光サイト等より
鳴き竜の寺として知られる。天井に描かれた竜の頭の下で手をたたくと
反響して鳴いたようにみえる。全国4大鳴き竜の1つ。
[地獄谷の蝶:立山] 141 「七不思議」サイトより
立山の七不思議の1つ。旧暦7月7日の夜、無数の蝶が集まって舞うという。
七不思議によれば、死霊が蝶に姿をかえたものという。七夕の夜に蝶が舞うというのは
めずらしい伝承と思われる。
日本の星の伝説TOPへ
トップへ