宇宙開発企業の合併年表

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■航空宇宙企業の合併
 アメリカの宇宙開発界は、企業の盛衰の激しい世界で、ある年に大きい売上を記録した 企業が、5年後には別のところに吸収合併されていう、なんていうことがよく あります。マグダネルダグラスもロックウェル宇宙部門も、 もはや存在しません。こんがらかってきたので、まとめてみることにしました。
Thanks To:Flowers and others for the web materials.

--P.S.今や「ボーイングのデルタ」の呼び名に慣れてしまいましたね.



1984.?.マグダネル社とダグラス社が合併。
 若干古い話なので、どっちが有利の合併か、正式合併はいつかは不明。 ダグラス社のDC-8、DC-9、DC-10などは日本でもよく知られていたが、合併以降は マグダネル・ダグラスの社名のイニシャルMD80とかMD90という別のシリーズ符号が使用されるようになった。
 しかしあのDC-8、DC-10を改名といっても、かなり浸透しちゃっているので いまだにDC名の方がとおりがいいようである。後マグダネル・ダグラス社も なくなってしまうが、その理由はインターネットで MD80やMD90、DC9などを検索してみると少しわかるような気がする。乗客に評判(乗り心地) が悪いのである。
1992.?.ロッキード社、ゼネラルダイナミクス社を買収。
 ステルス攻撃機A-12のお値段が高すぎて、開発続行がキャンセルされてしまったゼネラル・ダイナミクス社。そのせいかわかりませんが、社名が消える吸収合併が なされました。 お相手のロッキードは、スパイ衛星のほか、史上初のステルス機F-117、未だに対抗馬がないマッハ3超のSR-71など、技術力が光まくっており、仕方のないところか。 ゼネラルダイナミクス社はF16などで知られる宇宙企業で、GEとは関係ありません。
 冷戦終結の軍事縮小で、かつて12万あったアメリカの軍事企業は1/4ほどに 減ってしまったという統計が出されています(1997)。しかしそれでなおかつ、 経済の調子がよくなったのは、中小企業を強力に支援する経済政策であるという話です。
1994.8.マーティン・マリエッタ、ロッキード・ミサイル&スペース社が合併を発表。
 近年の宇宙開発関連の最大の合併である。どちらもロケットの他、ハッブル宇宙望遠鏡やスパイ衛星、シャトルなどで知られている有名企業で、運営も好調であった。 先を見越しての判断と考えられる。 しかし合併後のロッキード=マーティン社はシェアが相当に大きくなると予想され、独占禁止法にかかるのでは?とまでいわれた。正式には1995年3月に合併。
1994.?.ノースロップ社、グラマン社合併。
 社名ノースロップ・グラマンでわかるように、F14で有名なグラマンよりも 飛行機界の珍品奇品で知られる?ノースロップ の方が立場が上の合併である。ノースロップは1980年代はYF-17の正式開発を マグダネルダグラスにとられる、F-20はF-16に負けて製造なしなど、 あまりいい目をみなかったが、1990年代にはステルス爆撃機の開発を 受注し、登り坂。ステルス爆撃機B-2は1989年初飛行。 (ただしマグダネルダグラスと組んで提案したステルス「戦闘機」YB-23の方は、競争相手のロッキード&ボーイング共同開発のモデル(YB-22、現行F-22)に破れた。 YB-23はB-2とよく似たユニークな全翼機だった。)
この合併は成功で、ノースロップ・グラマンは順調な運営を続けることになる。
 
1996.?.ノースロップ・グラマン社、ボートエアクラフト社、ウェスチングハウス社宇宙部門を吸収合併。
 日本は大不況だが、アメリカは好況の時代。ノースロップ・グラマンも拡大を続ける.
1996.12.ロッキード・マーティン社、ロックウェル・インターナショナルの宇宙開発部門を買収。
 ロックウェルは1980年代の新興宇宙企業だったが、スペースシャトルを受注したことにより、一気に大企業へと発展した。しかしそのスペースシャトルが廃止の方向 にすすみ、次期シャトル試験機の研究も落札できなかったので、将来の 見とおしがどうも暗そうではあった。
 この買収には最初はボーイングやマグダネルダグラスも名乗りをあげていた。
1997.8.ボーイング、マグダネル=ダグラスを吸収合併。
 宇宙開発ではデルタ2、軍事ではF18と安定した需要をもつマグダネル=ダグラスも、 メインのドル箱・旅客機ではMD90等がさっぱり売れず、危ないのではといわれ続けてきたが、 とうとうボーイングに吸収されることになった。社名もボーイングである。
 デルタロケットもボーイングのデルタ、ということになる。
1998.7.ロッキード・マーティン社、ノースロップ=グラマン社、合併が白紙にもどる。
 ノースロップ=グラマンはステルスB-2が有名だ。合併を考えるほど 経済的に危ないとも見えないのだが....一方どんどんふくらむロッキードだが、吸収した会社はそれぞれ、独立性の高い部門となって残っている。
さて1997年7月、両者の(ロッキード有利の)合併が報道されたが、それが1年たってから撤回された。 実は米司法省が独占禁止のため、連邦地方裁判所に合併阻止をもとめて1998年3月に提訴していた。 軍事などの落札価格が高騰する危険があるためとされている。
1998.3.アエロスパシアル社、マトラ・スペース社、合併合意。
 宇宙開発大国であるフランスのアエロスパシアルが、同じくフランスのルガルデール社傘下のマトラ社と合併で合意した。ヨーロッパ共同体ECの承認がいるが、 合併後は世界第5位の宇宙企業となる。合併後の名称はアエロスパシアル・マトラ社となる予定。
1999.1.マトラ・マルコーニ・スペース、DASA、フィンメカニカ合併決定。
 ヨーロッパの中堅宇宙開発企業が統合されることになった。 実態はフランス企業中心になりそうとのことである。合併後の名称は 発表されていない。

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