アイコノス(イコノス)衛星

(2000.5.10更新)
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■アイコノスって?
 いやな予感がしていたのだが、IKONOS,ギリシャ語のイコンからとった 名前らしいが、製造元アメリカのロッキード・マーティンではアイコノスと発音している. どっちで呼べばいいのかわかるまで,とりあえずアイコノスを使用します.
 アイコノス衛星は1999年9月24日(現地時間),バンデンバーグ空軍基地から, アテナ2ロケットで打ち上げられた、世界初の商用高解像度の撮像用人工衛星です.
 先日のクローズアップ現代で特集されました.アイコノスはつまり、小型のスパイ衛星 です.役割は地上の詳しい写真をとること.でもかつての冷戦時代のスパイ衛星と大きく違うのは、アイコノスの写真は市販されてだれでも買えるということです. SPOTやランドサットの10倍以上の分解能、1m以下(多色では4m)の物体もあざやかに写します.こんな感じです.すごいですよね.
 こんなことができるようになったのも、国家安全保障関係の規制が緩和された ためで、平和の象徴なのかもしれない.
■アイコノス衛星
 見た目はヒッパルコスそっくり.基本構造は小型ハッブル宇宙望遠鏡、ただし 見るのは宇宙ではなく地球.望遠鏡の口径は60cm.製作はもちろんHST製造元ロッキード・マーティン社.光学系は発表がないがおそらく古くからの相方ヒューズダンバリー社であろう.
 衛星の商用運用については、同社の子会社スペースイメージング社が行っている.打ち上げ前から 注目を集め、商用運用開始したとたんに世界中から注文がきているそうだ. それは当然でありましょう、そもそもロッキードはハッブル宇宙望遠鏡ではなく、 冷戦時代のアメリカのスパイ衛星「ビッグバード」で有名な宇宙企業. ビッグバードの最上位機種は,見た目がハッブル宇宙望遠鏡ととってもよく似ている衛星だが、 宇宙ではなく地上をせっせと観測していた.敵国の要人がどこを歩いているかまで宇宙からわかる高性能であった.超低軌道をまわっているので価格に反比例して寿命は 1年未満と短く....まさに冷戦時代ならではの衛星であった. ビッグバードのロッキードの写真衛星なら,別に打ち上がってでてきた写真を見なくたって技術的に信頼は抜群である.
■ユーザーたち
 アイコノスの画像はどのような用途になるのだろうか?まず都市計画会社が 様々な都市の立体構造を知るのに使いそう、建築会社も同様、またCADソフト 会社はもうデータ作りを始めているかもしれない,各役所も災害時の非難誘導 や被害予測のためにほしがっているそうだし,カーナビ会社も立体カーナビの データとして大喜びだろうし、CGあるいはゲームソフト会社も色々な町をリアルに再現した ゲームが作れるだろう.
 農業関係者は古くから衛星の波長別の多色画像で、作物のできや砂漠化の具合などを調べる ことを行ってきたが、それがさらに詳しくわかる.また船舶や大型車両の形がわかるそうなので、自社の車両や船がどこで何を しているのかがだいたいわかるようだ.家や工場の増改築もわかるし、 ただ人間は識別できないので、どの社員がどこ歩いているかはさすがにわからないらしい.

 そういった正しい?用途以外に、ある要人の屋敷の構造を知るとか、 敵国のミサイル移動基地の現在の場所や様子を知るとか....などの用途も 考えられるわけで.「常に上から撮影されている」という時代になって いるのである.
■アイコノス以上
 アイコノスの素晴らしい上に航空写真に比べて安価な画像がヒットしたと したら、それ以上に細かいものが見られる衛星ができる可能性はあるだろうか? たとえば、だれがどこ歩いているかがわかるような.
 今のところ答えはノー.国家安全保障上の規制があるはずだから.そして、 その精度の衛星を作れる会社はロッキード・マーチンをはじめごく 限られているから(その中には日本の企業も含まれる).優秀な人材がいれば何でもできるソフトウェアとは違う, ハードの技術と経験が必要だからである.
■利用案内
 アイコノスの日本での利用はこちら参照.

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