はまぎんこども宇宙科学館/(財)横浜市青少年育成協会


宇宙・天文ニュース(つづき)

★ こちらこそ銀河系で最も重い星!?

ハッブルがとらえた「ピストル星雲」と「ピストル・スター」(中央)
写真解説(英文))
赤外線像:写っている範囲は4.8光年

1990年初期に発見された「ピストル・スター」(その星を囲む星雲の形がピストルの形に似ていることからその名がついています)は、いて座の方向約25000年光年彼方、銀河系の中心近くにある天体です。
1997年9月13日になされたハッブル・スペーステレスコープから赤外線観測がなされ、星雲との関係など詳しいことがわかってきました。

太陽が1年かかって出すエネルギーを6秒で出すという(太陽のおよそ1千万倍に近いエネルギーを放射している)天体ですが、地球とこの天体の間の空間にある星間塵による吸収で、可視光では(地上の最大級の望遠鏡ですら)観測することができません。

赤外線可視光ほど、星間塵の影響をうけにくく、「ピストル・スター」から出る赤外線の10%が地球まで届いています。(発見時も地上からの赤外観測でした) もし、星間塵がなかったら、「ピストル・スター」は4等星にみえることになります。

いまから100万年〜300万年前に生まれたと見られているこの星は、生まれた頃は太陽の200倍くらいの重さであった可能性があります。あまり重い星であるため、不安定で何度か爆発を起こし、数千年前の爆発で、現在見られる「ピストル星雲」ができたと考えられています。星雲の大きさは約4光年もあります。

爆発や強烈な恒星風によってかなりの物質を放出したため、現在は太陽の重さの100倍くらいになっているようです。「ピストル・スター」自体の大きさもたいへんなもので、地球の軌道がその中におさまってしまうほどです。

重い星ほど、猛烈な勢いでエネルギーを消費しているため、この星の寿命はあと100万年〜300万年くらいと見られ、超新星となり、はなばなしくその最期をかざることでしょう。

(Credit: Don F. Figer (UCLA), and NASA)

(資料源: http://www.stsci.edu/

銀河系で最も重い星!のニュースもごらんください。


★ 太陽の内部を探る

太陽の内部
写真解説(英文))

SOHO(ソーホー Solar and Heliospheric Observatory 太陽・太陽圏観測機)はESA(ヨーロッパ宇宙機関)とNASAが共同で進めてきた計画です。
SOHOには太陽大気や太陽風を観測するための12の観測機器が積まれています。

1995年12月2日に打ち上げられたSOHOは、1996年2月14日、地球から太陽方向へ150万kmいったところにある(太陽-地球系の)L1ラグランジュ点近くに到着しました。(このL1点では、太陽と地球による重力と、太陽-地球を固定した回転座標系における遠心力とが釣り合っています)

太陽面の上下動を精密に観測する装置(MDI)によって、太陽内部のようすが調べられています。これは、地震波によって地球内部を探る場合と似た方法で行われています。(スイカをたたいて中身を調べるようなかんじです)

上の図は、その観測データから計算された、「太陽内部のガスの流れ」を示したものです。赤は青より速いことを示しています。線は、あなたが太陽の緯度30度付近に立って見た場合のガスの動きを示しています。

(Photo Credit: Stanford University and NASA)

(資料源: Goddars Space Flight Center - News Flash; SOHO Homepage

☆ こちらにも詳しい資料・情報があります。
☆ 日震学への招待

★ 太陽についてもっと詳しく知りたい人のために → 太陽活動情報のページ


★ ふしぎな「ミラ」

1596年、ドイツの牧師ファブリチウスは、くじら座に 明るさを変える星を発見しました。明るさを変える星を変光星とよんでいますが、 その第1号でした。
くじら座のこの星は、ラテン語で「ふしぎな」という意味の「ミラ」とよばれるようになりました。

くじら座になっている海の怪物の首あたりに「ミラ」があります。

これまでの観測から、332日周期で3等〜9等星の明るさに変化していること、その原因は、この巨大な星が不安定な状態にあり膨らんだり縮んだりしているからであること、そのたびに表面からガスや塵が流れ出しているらしいことなどがわかってきました。今世紀にはいって、「ミラ」の周囲を回る伴星(お供の星)があることも判明しました。この伴星は、「ミラ」のような赤色巨星ではなく、密度が大きくコンパクトな天体「白色わい星」であると考えられています。

1995年12月11日、地球を周回するハッブル・スペーステレスコープから「ミラ」が観測されました。

ハッブルがとらえた「ミラ」
写真解説(英文))
写真の上は、「ミラ」(右)とその伴星(左)です。角度にして0.6秒しか離れていません。地球からの距離が約400光年ですから、この2星は約70天文単位離れていることになります。(1天文単位は、太陽-地球間距離)色彩は実際とは異なります。

写真下の左は、「ミラ」の拡大像です。あまり丸くない形です。膨らんだり縮んだりする活動と関係があるのかもしれません。

写真下の右は、紫外線での観測です。「ミラ」からフックのような形のものが出ています。ちょうど伴星のあるほうにのびていることから、ガスや塵が伴星にひっぱられているのかもしれません。 ハッブルを使った測定では、「ミラ」の大きさは太陽の700倍もあるということです。

Photo Credit: Margarita Karovska (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics), and NASA

(資料源: http://www.stsci.edu/; 岡崎彰「奇妙な42の星たち」(誠文堂新光社))


★ シューメーカーさんの死去

木星に衝突した シューメーカー・レビー第9彗星 の発見者のひとりでもある、アメリカの地質学者であり天文学者のユージン・シューメーカーさんが、1997年7月18日午後、オーストラリアのアリススプリングスから480km離れた高速道路で車同士の衝突事故で亡くなりました。69歳でした。

オーストラリアへは、隕石孔の研究のために来ていました。同じ車に乗っていた夫人のキャロリン・シューメーカーさんも肋骨を折るけがを負いましたが、助かりました。7月24日には退院しています。

(資料源: ユージン・シューメーカーさんのページComet Shoemaker-Levy 9


★ ハッブルがとらえたイオの火山噴出
イオの火山噴出
写真解説(英文); 8時の方向に噴出が見える。背景は木星)

木星の衛星イオには火山が見つかっています。これまでは、木星に接近した探査機からしか火山の噴出が観測されませんでした。

地球を周回するハッブル・スペーステレスコープからも初めてイオの火山噴出を観測することができました。上の写真は1996年7月に撮影されたイオの火山のひとつ「ペレ」からの噴出をとらえたものです。

400kmもガスやチリが噴き上げられています。イオの火山は地球上の火山より強力であり、しかも表面重力が地球上の約6分1で、大気も希薄なため、ガスやチリが高くまで上がるのです。 色彩は実際のものとは異なります。

Credit: John Spencer, Lowell Observatory, and NASA

(資料源: http://www.stsci.edu/

★ 木星についてもっと詳しく知りたい人のために→<ザ・ナイン・プラネッツ - 木星のページ>
☆ 木星の今夜の出没時や星空での位置を知りたい人のために→<オンライン天体暦>
☆ 木星探査機「ガリレオ」についてもっと詳しく知りたい人は こちら


★ 地球に付きまとう小惑星
小惑星3753番の現在の楕円軌道
(オレンジ色の円が火星軌道) (xephem で作図)

立体軌道図

カナダのオンタリオにあるヨーク大学の研究者がフィンランドの大学の研究者と共同で、地球に付きまとうような珍しい軌道をもつ小惑星を発見しました。

小惑星登録番号3753番になっているこの小惑星は、1986年10月7日(日本時間)に、オーストラリアでD・ウォルドランらが発見しました。公転周期は1年で、1〜10km程度の大きさと見られています。

コンピューターを使ってこの小惑星の軌道の変化を追跡した結果、地球に接近しすぎることもなく、離れすぎることもない、なんとなく地球に付きまとっているかのような奇妙な軌道であることがわかったのです。

太陽の重力と地球の重力の影響を大きく受けている小惑星3753ですが、太陽-地球を結ぶ線を固定して考えると、3753の軌道はふくらんだ「まゆ」に似た形を描きます。 しかも、軌道は地球軌道に対し傾いており、「まゆ」がしだいにずれていくのです。
最も地球に近づいたとき(385年ごとに起きる)で、月までの距離の約40倍、もっとも離れたときで約1000倍(太陽-地球間は月-地球間の約400倍)です。

小惑星3753番の軌道の変化(MPEG動画 4.6MB)
太陽のまわりを地球といっしょにまわりながら見たようすです。(青い)地球は止まって見えます。粒が円を描いてまわっているところが地球の軌道です。小惑星3753の軌道が「まゆ」のような形になり、「まゆ」が地球から遠ざかったり近づいたりするようすがわかります。「ます」が移動しながら、まるでΩ(オメガ)というか馬蹄形(ばていけい)のような形をつくります。Ωのすきまのところに地球があるわけです。
http://www.astro.queensu.ca/~wiegert/3753/3753.html より。


このような動きをする軌道を「馬蹄形軌道」とよぶことがありますが、実際の軌道は楕円(だえん)です。地球に対する運動が馬蹄形に似たパターンを示す、ということです。馬蹄形軌道が実在するかもしれないということは、1911年にブラウンという研究者が理論的に示しましたが、太陽系で実際に見つかったのは比較的最近のことです。(資料

馬蹄形軌道を持つ天体としては、土星の衛星「エピメテウス」がありますが、3753のような複雑な馬蹄形軌道を持つ天体は太陽系で初めてです。地球に接近する小惑星で、馬蹄形軌道をもつものとしてはこれが最初の発見になります。

小惑星登録番号3753番になっているこの小惑星には、Cruithne クルースン という固有名が付けられました。ゲール語でピクト人のことをさすことばです。(ピクト人について: )


(資料源: IAUCs No.4262, No. 4266; THE EARTH HAS A COMPANION: YORK UNIVERSITY ASTRONOMERS AND FINNISH COLLEAGUE ANNOUNCE MAJOR NEW DISCOVERY; Near-Earth asteroid 3753 Cruithne; (3753) Cruithne Orbital Elements & Ephemeris


関連ページ


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★ 小惑星の衛星
小惑星「ディオニソス」の楕円軌道
(オレンジ色の円が火星軌道) (xephem で作図)

チリにあるヨーロッパ南天天文台で1997年5月31日(日本時間。以下同じ)から6月8日に 行われた観測で、小惑星「ディオニソス」の明るさが1.155日の周期で、 約0.08等暗くなっていることがわかりました。

この小惑星のまわりを公転する衛星があり、小惑星の光をときどきかくすのではないかと推測されました。 確認のため、衛星があると仮定して減光予報時を計算し観測したところ、予報どおりの時刻に減光が起こりました。衛星の存在が確認されたのです。

小惑星「ディオニソス」の変光曲線
(図の英文解説
横軸が時間、縦軸が明るさ(等級)です。
上の曲線は6月1日〜16日の観測から得られた変光のようす。
いびつな形の「ディオニソス」が自転するために明かるさが変わって見えます。
中央は、6月8日に衛星が手前を通り、小惑星の一部をかくした時の減光です。
下は、衛星にかくされた時の曲線から通常の曲線(自転による減光)を引いた曲線です。
すなわち衛星にかくされた現象だけによる減光を示しています。
(Credit: ESO)

国際天文連合では、この衛星に 「S/1997 (3671) 1」 という暫定符号を与えました。正式な名称はまだついていません。

衛星の軌道や大きさを求めるため、1997年9月〜10月まで観測が続けられる予定です。


「ディオニソス」の大きさは約2km。自転周期は2.705時間。公転周期3.25年。 1984年5月27日に、アメリカのシューメイカー夫妻によって発見されました。 ディオニソスとはギリシャ神話の酒の神の名です。 1997年7月7日に、地球に0.1145天文単位まで接近し、明るさは14.9等になる見込みです。(1天文単位はほぼ太陽-地球間距離)

小惑星に衛星が見つかった例としては、1993年にガリレオ探査機が観測した小惑星「イーダ」があります。(英語では「アイダ」という発音)


(資料源: IAUCs No.3953, No. 6680; The Dionysus Occultation Page; (3671) Dionysus Orbital Elements and Ephemeris小惑星センターによる); ヨーロッパ南天天文台広報資料

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★ カイパーベルトの新天体

木星から冥王星の軌道と新天体 1996 TL66 の楕円軌道
(xephem で作図)

海王星軌道以遠に、短周期彗星(周期200年以下の彗星)の源として「カイパーベルト」という領域が考えられています。軌道の計算から、短周期彗星はこの領域からやってくると考えられています。そして、1992年以降、カイパーベルトに属すると見られる天体が次々に見つかっています。

これらカイパーベルト天体は現在1100個以上にのぼっています分布図(外側の円が海王星軌道。その外側に多くの天体が分布しています)

これまで発見されてきたカイバーベルト天体は海王星軌道の外側付近をほぼ円軌道を描いて回るようなものでしたが、1996年10月9日にハワイ、マウナケア山頂、ハワイ大学の口径2.2m望遠鏡で発見されたカイパーベルト天体(約21等星)の軌道は相当な楕円であることがわかりました。


1996年10月15日にハワイ大学の2.2m鏡で撮影された 1996 TL66
5時間27分の間隔を置いた2枚の写真で、この天体が移動しているのがわかります。



他のカイバーベルト天体との軌道比較
4本の青い軌道が木星〜海王星。群をなしているのがこれまで発見されたカイパーベルト天体の軌道。

(以上の2枚は 1996 TL66 のページ から)

1996 TL66 の軌道図(大)小惑星センターによる)


軌道上、太陽に最も近づく所で太陽から約35天文単位、最も離れた所では約130天文単位(太陽-冥王星間のおよそ3倍)です。500kmほどもある巨大な彗星のようなものと見られるこの天体(1996 TL66)は約800年で太陽を一周します。(1天文単位は、ほぼ太陽-地球間の距離です)

同様な天体が多数存在すると見られ、カイパーベルトは従来考えられていたよりも遠方に広がっているものということになりそうです。


(資料源: M.P.C.E. 1997-B18, 1997-C12; CNN科学技術ニュース; Nature; 1996 TL66 のページ; ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの広報資料



大きなカイバーベルト天体の発見

アリゾナ大学月惑星研究所の、地球に接近する天体を調査するプログラム「スペースウォッチ計画」の口径0.9m望遠鏡で、2000年11月28日に発見された 2000 WR106 という天体があります。(立体軌道図

正確な軌道を求めるには、数ヶ月以上にわたる位置観測が必要ですが、円軌道と仮定して 計算すると、この天体は太陽から43天文単位離れたところにあることになります。 (太陽から冥王星までの平均距離は39.5天文単位)
こんなに遠方にあるのに、明るさは20等級もあります。ということは、比較的大きな天体のはずです。今回発見された 2000 WR106は、650km〜1300km程度の大きさと見られています。冥王星(直径2370km)と比べて1/4〜1/2ということになります。(より新しい観測によりますと、約900kmという見積もりがでています)

カイパーベルト天体、冥王星(Pluto)・その衛星カロン(Charon)、いくつかの小惑星(左側)の大きさ比べ


(資料:New Spacewatch Discovery - Minor Planet 2000 WR106; MPEC 2000-X02; Just Discovered: Minor Planet Brighter than All Others; New Solar System object detected



さらにさらに巨大なカイパーベルト天体「クワホワー」の発見!

発見時のクワホワー 赤で示したクワホワーの軌道(アニメーション)

大判。約288年で太陽を1周)
以上2点、http://www.gps.caltech.edu/~chad/quaoar/ より

クワホワーの想像画
Credit: NASA and G. Bacon (STScI)
クワホワーの軌道
ハッブル・スペーステレスコープがとらえたクワホアー
Credit: NASA and M. Brown (Caltech)
2002年7月5日、へびつかい座の方向にあったクアホアー。このとき、地球からの距離は約43天文単位。29分間の間に、見える方向がこれだけ変わっています。110秒間の露出を16回行っています。

クワホアーの大きさ比較
Credit: NASA and A. Feild (STScI)
左から地球、月、冥王星、そしてクワホワーです。以上4点、
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/PR/2002/17/index.html より。


クワホワーの軌道(立体図)


クワホワー」(発音についてはこのページの音声サービスをお聞きください)の名は、ロサンゼルス地域に住んでいた原住民の神話の神の名前からとられたもので、発見者たちが提案しています。正式な名前の決定は国際天文学連合で行われます。(それまでの正式な名称は仮符号である 2002 LM60 です)

2003年6月4日、カリフォルニア州パロマー天文台口径1.2mのシュミットカメラ(写真専用の望遠鏡)によって、当時へびつかい座の方向にあった18.5等(地上から肉眼で見える最も暗い星の1万分の1の明るさ)の「クワホワー」が発見されました。

過去に気づかれずに観測されていなかったかどうか、古い記録が調べられ、に1982年までの観測がいくつか見つかりました。これにより、軌道はかなり正確に求めることができました。地球の軌道に対して、それほど傾いた軌道ではなく、しかも円に近い安定した軌道をもっていることがわかりました。

その後、2002年7月5日と8月1日に、ハッブル・スペーステレスコープを使った観測も行われました。かげろうのように像を悪化させる大気の影響とは無縁のハッブル・スペーステレスコープです。2002年3月にスペースシャトルによる保守・機器交換作業で導入された高性能掃天カメラが威力を発揮し、「クワホワー」の大きさが角度の40秒であることが測定されました。
「クワホワー」までの距離が約43天文単位でしたから、実際の直径は約1300kmということになります。


スペイン南部、グラナダ近郊にある口径30mの「イラーム電波望遠鏡」
観測に使われたボロメーター「マンボ」(六角部分は直径約4cm)

以上2点、http://www.mpifr-bonn.mpg.de/staff/bertoldi/kbo/pr_kbo_e.html より

ドイツのボンに本部をおき、電波と赤外線領域での観測と研究を行っているマックス・プランク電波天文学研究所の研究者らは、スペイン南部グラナダ近郊にある、「イラーム30m電波望遠鏡」を使って、4つのカイパーベルト天体の直径を測定することに成功しました。その中には、「クワホワー」も含まれています。

ボロメーター」という、赤外線の電磁波エネルギーを熱エネルギーに変えて、電磁波エネルギーを測定する道具を電波望遠鏡にとりつけて、カイバーベルト天体からの赤外線を測定しました。赤外線で温められると物体の電気抵抗が変わります。この変化を利用して赤外線量を測定するのがボロメーターです。観測される赤外線の強さ・温度は、カイパーベルト天体までの距離とカイパーベルト天体の直径によって変わります。
こうして求められた「クワホワー」の直径は約1200km±200kmということで、ハッブル・スペーステレスコープによる観測結果とよく一致しました。(ボロメーターに関する資料:


今回、1930年に発見された冥王星に続く、大きな天体が太陽系に見つかったわけです。全天の5%をさがしただけで「クワホワー」が見つかりました。今後は、同じくらいの、もしかすると、冥王星(直径約2300km)並みの大きさのカイバーベルト天体が見つかる可能性もあります。

「クワホワー」は、他の小惑星すべての体積を合計したよりも大きな体積をもっていることになります。実際の大きさから、太陽光の約10%を反射していることもわかりました。冥王星は約60%を反射しています。「クワホワー」には明るさの変動が見られます。これは自転によるものと見られ、観測データが集まれば自転周期もわかるでしょう。


資料





「クワホワー」をこえる? 巨大なカイパーベルト天体「2004 DW」の発見!

2004 DWの発見時の画像(時間経過とともに移動して見えるのが 2004 DW)
Source: http://www.gps.caltech.edu/~chad/2004dw/

クワホワーを発見した同じ研究者らによって、クワホワーよりも大きい可能性がある別の カイパーベルト天体 2004 DW が発見されました。2004年2月17日(その、ほぼ74年前の1930年2月18日、 トンボーさんは、1月23、29日に撮影した写真乾板から 冥王星を発見していました)、 カリフォルニア州パロマー天文台口径1.2mのシュミットカメラ(写真専用の望遠鏡)によって、 クワホワーと同程度の明るさの天体が観測されました。クワホワーの場合と違って、あまり正確な大きさの測定がされていません。 他のカイパーベルト天体を参考に、太陽光の約9%を反射すると仮定した場合、2004 DW の直径は約1600kmとなります。 1200〜1300kmというクワホワーや、冥王星(直径約2300km)の衛星 カロン(直径約1200km)よりも大きいことに なります。

木星〜冥王星、そして2004 DWの軌道
Source: http://www.gps.caltech.edu/~chad/2004dw/

その軌道は冥王星とよく似ており、太陽を約248年かけて1周しています。太陽にもっとも近づく場所も冥王星軌道とそっくりです。 また、海王星が3回公転する間に、2回公転する点も冥王星と同じです。

クワホワーや 2004 DW 発見までに観測した範囲は、空のごく一部でした。 したがって、今後も、同様な巨大なカイパーベルト天体が見つかる可能性があります。




冥王星をこえる巨大なカイパーベルト天体「2003 UB313」の発見!

2003 UB313の発見時の画像
2003年10月21日に撮影された、1時間半間隔の3枚の画像。○の中が 2003 UB313
Credit: Samuel Oschin Telescope, Palomar Observatory

内側から木星〜海王星の軌道.そして冥王星(Pluto)と 2003 UB313 の軌道
冥王星(黒)と 2003 UB313 を含む3つの大型カイパーベルト天体の軌道
Source: http://www.gps.caltech.edu/%7Embrown/planetlila/index.html

木星(Jupiter)から冥王星(Pluto)までの惑星位置と新天体 2003 UB313 の軌道
3D orbit visualization tool で作図)

主な惑星の軌道面に対し、2003 UB313 の軌道面は約45度も傾いています。


クワホワー2004 DW、そして セドナ を発見した同じ研究者らによって、冥王星以上の大きさの カイパーベルト天体 2003 UB313 が、 カリフォルニア州パロマー天文台口径1.2mのシュミットカメラ(写真専用の望遠鏡)を 使った観測で発見されました。

2003年10月21日の観測時には、星座を背景とした2003 UB313 の位置変化がわずかであったため、 その存在が気づかれませんでしたが、約15ヶ月後の2005年1月8日に同じ領域が再び観測され、ようやく発見されました。

軌道計算を行って、過去の観測記録と照らし合わせたところ、1989年のオーストラリアで観測された写真乾板に写っていたこともわかり、一層正確な軌道を 求めることができました。

冥王星の楕円軌道は、 太陽からおよそ30〜50天文単位の範囲におさまりますが、 2003 UB313の楕円軌道は、38〜98天文単位の かなたです。公転周期も、冥王星の約250年に対し、2003 UB313は約560年もあります。

現在、 2003 UB313 はその軌道上、太陽から最も離れたあたりにいます。 2257年には、太陽に最も接近しますが、それでも太陽から 38.2天文単位も離れています。

表面物質がどの程度の割合で太陽光を反射するか、を仮定すれば、観測される明るさに見合う直径が計算できます。 もし、100%反射するとすれば、直径はほぼ冥王星並み(冥王星の97%)で、2210km
地球上の新しい雪のように、90%反射するとすれば、直径は冥王星の102%で、2330km
冥王星のように、60%反射するとすれば、直径は冥王星の125%、2860km
冥王星の衛星「カロン」のように、38%反射するとすれば、直径は冥王星の156%で、3550km

となります。

いっぽう、スピッツァー・スペース・テレスコープによる観測では、2003 UB313を検出できませんでした。 観測される赤外線の強さ・温度は、カイパーベルト 天体までの距離とカイパーベルト天体の直径によって変わります。(参考

スピッツァー・スペース・テレスコープで検出できなかったことから、直径は約3550kmを こえないと見られています。こうして、2003 UB313は、冥王星とほぼ同じ大きさ〜5割増しくらいの大きさの天体であるといえます。



さらに、冥王星と2003 UB313の 赤外線領域の スペクトルを比較したところ、2003 UB313にも、 冥王星同様、凍ったメタンで表面がおおわれている特徴が見つかりました。

冥王星発見から75年目にして、 冥王星以上の大きさをもつ、太陽系天体の発見、ということで、これは第10番目の惑星になるかもしれないと注目されています。

冥王星が惑星といえるのなら、2003 UB313が惑星とよばれても不思議はなさそうですが、 「惑星」ということばの正確な定義が必要になってきています。

2006年8月14〜25日にプラハで予定されている国際天文学連合総会でも、惑星の定義や2003 UB313の位置づけが話題になるかもしれません。


19等というかすかな 2003 UB313 を、 くじら座方向にとらえた 西はりま天文台



2003 UB313 の大きさについてのさらなる観測


巨大な軌道をもつカイバーベルト天体の発見

<
火星から冥王星までの惑星位置と新天体 2000 CR105 の軌道(の一部)
3D orbit visualization tool で作図)


発見時の 2000 CR105
http://www.obs-nice.fr/gladman/cr105.htmlより。
Courtesy Brett Gladman, CNRS, France.


2000年2月6日に、キットピーク国立天文台口径4m望遠鏡によって、24等級で発見された天体 2000 CR105 は、観測データが集まるにつれ、軌道がはっきりしてきました

軌道上、太陽に最も近づく所(1965年頃にそこを通過)で、太陽からの距離は約40天文単位、最も離れた所では約400天文単位(太陽-冥王星間のおよそ10倍)です。200kmほどもある巨大な彗星のようなものと見られるこの天体は約3300年で太陽を一周します。(1天文単位は、ほぼ太陽-地球間の距離です)

楕円軌道の「つぶれ具合」を示す離心率(円軌道では離心率ゼロ。1にちかづくほどつぶれた楕円)がたいへん大きく、長細い楕円軌道を描いて太陽をまわっています。上図では太陽に近い部分しか示されていません。

太陽に最も近いところでも、海王星軌道(半径約30天文単位)から十分離れているため、海王星の重力の影響はとても小さいはずです。いったい、なにが原因でこのような軌道になったのでしょうか? カイバーベルトにひそむ、未発見の天体の重力のせいかもしれません。

2000 CR105 Ephemeris Generator


(資料: MPEC2000F07; Evidence for an Extended Scattered Disk?; Sky & Telescope News - April 5, 2001




衛星をもつカイバーベルト天体の発見


2000年12月22日〜23日に観測された 1998 WW31 の画像。
1998 WW31 が2つの天体から成ることがわかります。
http://cfht.hawaii.edu/~veillet/WW31.htmlより


1998 WW31 の軌道(木星から冥王星の位置とともに)
3D orbit visualization tool で作図)


クリスティアン・ヴェイユさんらのチームが、ハワイ、 マウナケア山頂にあるカナダ-フランス-ハワイ望遠鏡口径3.58m)で、2000年12月22日、23日に撮像した画像から、(1998年11月18日に発見された)カイパーベルト天体 1998 WW31 が2つに分かれて見えることに気づきました。(上の写真)

さらに、カナダ-フランス-ハワイ望遠鏡で撮影された過去の写真を調べてみると、その1年ほど前に撮影された画像にもこの天体が写っており、4枚の画像には2つに分かれて見えるものや長細く見えるものがあったのです。2つの像の配置は、2000年12月のときの配置とは違っていました。

以上の観測から、1998 WW31 は、最大4万km以上離れてまわりあう2つの天体から成っていると考えられます。明るい方は、暗い方より0.4等明るく、それぞれの大きさは200kmと150kmくらいではないかと見られています。衛星をもつカイパーベルト天体としては(カイバーベルト天体の王様ともいえべき 冥王星を除けば)これが初めてです。

1998 WW31 Ephemeris Generator


(資料: 1998 WW31 is a double TNO!...; Sky & Telescope News - April 20, 2001; 国立天文台・天文ニュース

衛星をもつ、あるいは2つから成る他のカイパーベルト天体の例そうした天体のリスト



☆ 最初のカイパーベルト天体の発見については こちら
☆ カイパーベルトについてさらに詳しく知りたい人のために→<ザ・ナイン・プラネッツ - カイパーベルトとオールト雲のページ>

そのほかの関連ページ
カイパーベルト ホームページ
太陽系外縁天体のページ
高校生チームが発見したカイパーベルト天体(天文学者が撮影した画像を調べている高校生たち
ヤン・オールトさん
海王星・冥王星情報


★ 小惑星に接近する探査機
小惑星「エロス」に接近する NEAR探査機
(想像図) (本体サイズ横約1.7m, 重さ805kg, 燃料なしでは487kg)

All NEAR images Credit: NASA/JHUAPL

探査機の、エロス周回後の画像はこちらです

1996年2月18日05時43分(日本時間。以下同じ)に、アメリカ、フロリダ州ケープカナベラルから、地球に接近する小惑星を調べる探査機 NEAR(ニア: Near Earth Asteroid Rendezvous)が打ち上げられました。(動画 QuickTime 873KB)

打ち上げ前のNEAR探査機
観測機器位置図観測機器詳細


まもなく太陽電池パネルを開いたNEAR探査機(QuickTime動画 546KB)は、目標である小惑星「エロス」にいたる軌道の途中、1997年6月27日21時56分01秒、小惑星「マチルドゥ」に1212kmまで接近しました接近し遠ざかるマチルドゥ(アニメーションGIF 451KB コーネル大学による)

NEAR探査機は「マチルドゥ」の高解像度画像を144枚撮像しました。 (画像の一部

☆ 小惑星の大きさ比べ(図中、右がマチルドゥ。左の黄色く示したのがエロス。下に10kmの長さが示してあります。横浜市の大きさは東西24km南北31km)
☆ レーダーで調べたエロスの形(およそラグビーのボールのような形のようです)


1998年1月23日16時22分56.6秒には、地球上空(イラン南西部上空)539.8kmを秒速12.9kmで通過し、地球の重力で機体をひっぱらせ軌道を変更しました。15時25分〜49分に、探査機の太陽電池板の向きを調整して、太陽光をアメリカの方向に反射させる実験も行われ、アメリカの夜空に2〜3等級の光点が観測されました。(詳しくはこちら

☆ フランスのコートダジュール天文台で22日3時27分46秒から4時07分31秒にかけて撮像された19.2等の探査機(アニメーションGIF)。このときには地球から約94万km離れていました。今回の地球接近で最初にとらえられた映像でしょう。(地上からとらえたNEAR

探査機がとらえた地球の映像(1998. 3/8更新)


1998年12月21日07時頃、12月29日、1999年1月4日に推進システムをふかして軌道修正を行い、1999年1月11日0時頃、エロスから約1000kmの距離で最終的な軌道修正をしてエロスとの相対速度を秒速8mまで落とし、エロスをまわる軌道(エロスからの距離14300km〜400kmの楕円軌道)に入る予定です。

エロスをまわる軌道にはいる前の接近時には、エロスの周囲に衛星がないかどうかの観測も行われます。(参考: ガリレオ探査機が発見した小惑星の衛星の情報

以後しだいに距離を縮めたり少し遠ざかったりしながら、エロスの周囲を回りながらおよそ1年にわたり詳しい観測を行います。2000年1月には、数km以内への接近も行われます。着陸を試みる可能性もあります。(QuickTime 動画 557KB)

 12月21日07時に、予定されていた軌道修正中、通信が途絶えてしまいました。22日10時に通信が回復しましたが、なにが起こったのでしょう。軌道修正が不完全に終わったため、予定通りエロスにランデブーすることができなくなりました。
12月24日03時43分に、エロスから約4100kmのところを相対速度約1km/秒で通過しました。エロスの大きさや形、衛星や磁気の有無などが観測されました。この距離では、500mくらいのものまでしか識別できないと見られています。

調査によりますと、軌道修正中に起こったトラブルの原因は、コンピューターのプログラムにあったようです。プログラムの修正がなされました。

0時44分〜02時44分の間に撮影された9コマの画像が発表されました。距離は11100km〜5300kmです。この間にエロスはほぼ半回転自転しています。(写真解説(英文))
03時44分と04時05分に撮影された画像も発表されました。距離は約3800kmと4100kmです。。太陽-エロス-探査機のつくる角度が約119度であるため、探査機からは太陽に照らされている部分が少ししか見えていません(写真解説(英文))

すこし前になりますが、1998年12月15日11時〜17時頃、エロスの明るさの変化も観測されました。5時間17分の自転周期で、細長い形のエロスが回転しているため、明るさがかなり変動しています。エロスが最も明るく見えるときと、最も暗く見えるときの、エロスのだいたいの向きをしめした画像(最接近時に撮影されたもの)もいっしょに示されています。(写真解説(英文))


1998年12月の接近時には222枚の写真撮影のほか、スペクトル観測などが行われました。その結果、これまで地球上のレーダーで観測して求められた大きさ(40.5km x 14.5km x 14km)よりも、エロスはいくぶん小さい(33km x 13 km x 13km)ことがわかりました。
平均密度は 1.55g/cm3であり、地球の地殻部分の平均密度に近い値です。また、表面に、20kmほどの細長いもりあがり地形がみつかり、エロスの内部は(すかすかではない)一様に詰まった物質でできているようです。
エロスの表面には、それぞれ直径が8.5km、6.5kmという大きなクレーターが2つ見つかりました。小さなクレーターがすくないことは、エロスの表面が比較的新しいことを示しているようです。大きな衝突クレーターができて年月がたつほど、その上に小さな衝突クレーターもたくさんできていくはずだからです。(詳しくはこちら


1998年12月24日のエロス接近画像(MPEG動画 2.33 MB 英文解説

12月24日0時44分(距離 11890km)から04時05分(最接近直後)までの画像。
この間に、探査機の視点は大きく変化しています。エロスは他の多くの小惑星と同様、一定の自転軸のまわりを回転しています。


1999年1月4日02時に行われた24分間の軌道修正によって、エロスの背後から次第に近づくことになり、2000年2月14日16時34分にはエロスに173kmまで接近するランデブーを行い、その衛星になる見込みです。(軌道図:ランデブー時のエロスまでの距離変化ほか


2000年2月15日0時33分、エロスの中心から約327kmのところで、主エンジンに点火し57秒間噴射を行いました。こうしてブレーキをかけ、エロスの重力に引かせて、その周囲をまわる軌道に入りました。接近時のエロスとの距離変化)はじめの2カ月間ほどは、ゆっくりとエロスに接近していき半径500〜50kmほどの軌道から、表面の物質を調べます。8月末頃には軌道をあげていき半径50〜500kmほどの軌道から、エロスの撮像を行い、地図をつくるデータとします。12月下旬には再び接近していき、表面の詳しい調査を行います。 燃料が少なくなる、2001年2月頃にはエロス着陸が試みられるかもしれません。

エロス周回後の画像はこちらです


エロスのクレーターに名前をつけませんか?


木星に衝突したシューメーカー・レビー第9彗星 の発見者のひとりでもある、アメリカの地質学者であり天文学者のユージン・シューメーカーさん(1997年、交通事故で亡くなりました。69歳でした)は、小惑星や彗星、天体衝突クレーターの研究で天文学に貢献し、NEAR計画立案の重要なメンバーでもありました。

そうしたシューメーカーさんの業績をたたえるため、2000年3月14日、NASAは、NEAR(ニア)探査機の名前を、「ニア・シューメーカー」(NEAR Shoemaker) と改名すると発表しました

(関連ページ: シューメーカー・レビー第9彗星; シューメーカーさんの遺灰を積んでいた「ルーナー・プロスペクター」; シューメーカーさんの死去


NEAR探査機ホームページより)




NEAR探査計画概要(70 KB 英文: Adobe Acrobat file; 読むためのソフト
NEAR探査計画(1.33 MB 英文: Adobe Acrobat file; 読むためのソフト
NEAR探査機軌道計画(179 KB 英文: Adobe Acrobat file; 読むためのソフト


☆ エロスの軌道
☆ エロスの軌道(立体図)
☆ 星空のなかのエロスの位置
☆ NEAR探査機から見たエロスまでの距離、明るさ、大きさなど
☆ エロスのデータ
☆ エロスに関する情報
☆ NEAR探査機の現在位置
☆ NEAR探査機の現況レポート
☆ NEAR探査機に積まれている観測装置
☆ NEAR探査機の予定(1)
☆ NEAR探査機の予定(2)
☆ 今回の探査計画に関する質問・答え集など
 今回の探査計画に関係した簡単なクイズ(もちろん英語! でも挑戦してみてね)
 今回の探査計画に関係したぬりえあそび(きれいな色でしあげてみましょう)
 探査機の模型を作ろう!

☆ NEAR探査機関連情報


(資料源: NEAR探査機ホームページ


1998年4月2日01時20分頃(日本時間)、オーストラリアのアマチュア天文家ゴードン・ガラッドさんは、口径25cm望遠鏡とCCDカメラを使って、地球から3365万km(太陽-地球間の22%)の距離にあるNEAR探査機をとらえました。太陽電池板からの太陽反射光をとらえたものです。明るさは約19等。

これは、映像で記録された人工物体としては、最も遠い距離の記録になりました。

1998年1月28日、同じくガラッドさんが口径25cm望遠鏡でとらえた、12等級の明るさのエロス。3時間半のうちに、背景の星空に対し位置を変えていることがよくわかります。1時間で、満月のみかけの大きさの15分の1近く動いています。
http://www.ozemail.com.au/~loomberah/433.htmより。 Copyright: Gordon Garradd)


 エロスのクレーターに名前をつけよう! エロスには百個以上のクレーターが見つかるかもしれません。NEAR計画チームでは、クレーターにつける名前の案を、
惑星協会に頼んで募集することにしました。「エロス」の名は、ギリシャ神話の愛の神からとられたものです。そこで、「愛」に関係のある名前をクレーターにもつけましょう、ということになりました。名前を選んだ理由を英語で50語以内で書いて応募してくださいとのこと。応募してみませんか? くわしくはこちらを。

★ 小惑星についてもっと詳しく知りたい人のために→<ザ・ナイン・プラネッツ - 小惑星のページ>
★ 小惑星情報のページ


★ 地球にふりそそぐ巨大な雪の玉
雪の玉がつくった水蒸気雲
(Photo Credit: Goddard and the University of Iowa)

アメリカが1996年2月24日に打ち上げた「ポーラー衛星」(1270kg)は、NASAの科学衛星で、太陽風と地球磁気圏の観測を行うものです。

この衛星の観測装置のひとつ(VIS)が、地球大気に降り注ぐ雪の玉をとらえました。家くらいの大きさの雪の玉が上層大気中につっこみ、約1000km以上の高さで分解しています。

上に示した写真(1996年4月6日撮影)では、酸素原子が(太陽光に照らされて)出す紫外線で、昼の地球上空が明るくなっています。
ところが、雪の玉が分解してできた水蒸気の雲がその紫外線を吸収するため、その部分が暗く写っています。

小さな彗星ともいうべき、こうした雪の玉が数秒に1個の割合で上層大気に降り注いでいると見られています。

このような雪の玉には、有機物も含まれていると考えられ、地球上の生命進化にも影響を与えてきたかもしれません。


(資料源: アイオワ大学広報資料; ポーラー衛星ホームページ; NASA広報資料


この発表については、反論も多く出されています。CDを再生していないステレオ装置のボリュームをあげていくと、装置が発生している雑音が聞こえてきます。このような雑音やノイズといったものが測定装置や観測装置にもあります。 VISがとられた信号は、ノイズではなかったのか、という研究者もいます。地上で実験したところ、似たような信号が発生したというのです。

また、もしそのような雪玉が数秒に1個という頻度で降り注いでいるなら、そこによってもたらされる希ガスという気体が大気中に大量に含まれているはずだ、という反論や、そのような雪玉は月に小クレーターをたくさんつくっているはずだが、そのようなクレーターはみつかっていない、という反論が出されています。

もちろん、雪玉説の提唱者らも裏付け観測を続けており、その発表を行っています。より高い高度から撮影した画像には、水蒸気雲が小さく写るため、観測される個数が減ってしまうこと、流星のように夕方より明け方の上空に多く発生していることなどを報告しています。

(資料源: Comet rain debate continues; Arizona scientists highly skeptical of 'small comet' theory; UI's Louis Frank presents additional proof for "small comet" theory; Small Comet Images Pass the Ultimate Test, Proving the Reality of Atmospheric Holes


アメリカ、サンディア国立研究所の研究者らは、1994年に 木星に衝突したシューメーカー・レビー第9彗星 の大気現象解析に用いられた計算を応用し、次のような解釈を提案しました。

岩ほどもある大きな流星物質が地球大気に突入した場合、それは大気の低層まで達し、低層からその突入経路にそって酸素分子を含む大気柱が1000kmもの高さまで吹き上がる可能性があるということです。
紫外線のなかでも、より波長の短いものは酸素分子によって強く吸収されます。このため、そのような波長で観測する人工衛星からは、この現象が暗く見えはずだというのです。

(詳しくはこちら


1999年1月1日発行の the Journal of Geophysical Research では、雪玉説提唱者らが、測定上のノイズではないことを主張する論文を発表しています。


★ 太陽系外に地球型惑星を探す「ダーウィン・プロジェクト」
宇宙赤外干渉計

16カ国からなる ヨーロッパ宇宙機関では、「ダーウィン宇宙赤外干渉計」 (Darwin Space Infrared Interferometer)という巨大宇宙望遠鏡計画を立案中です。

地球から50光年以内にある太陽に似た星300個に ついて、地球のような惑星がないかどうかを調べます。

惑星にくらべ、中心星(太陽系の太陽に相当)があまりにまぶしく、地球から惑星を直接見つけるのは困難です。それでも、 赤外線で見た場合、中心星のまぶしさはかなり抑えられるのです。

観測場所は、太陽だけでなく、強い赤外線源である地球や月から離れている必要があります。 また、地球周回軌道(人工衛星)では、天空の広い範囲を地球がおおっており、観測のじゃまになります。 このため、地球から、太陽と反対方向に約150万km離れた場所である ラグランジュ点 2ラグランジュ・ポイントについて)に 「ダーウィン」を設置します。ここなら、いつも太陽・地球・月を背後にして観測をすることができます。

直径1.5mの鏡をもつ望遠鏡を4〜6台使用し、それぞれの望遠鏡で同じ天体からの赤外線を集め、中心ステーションに送り合成します。 こうして、あたかも直径 100mの鏡を使ったときと、同じ細かさで天体を観測できるのです。

2015年に打ち上げられる見込みです。


(資料源: 「ダーウィン」宇宙赤外干渉計プロジェクト ホームページESA Science & Technology: Darwin


★ 1997年3月9日の日食

1997年3月9日、日本全国から部分日食が見られました。詳しくは こちら をごらんください。(科学館での記録

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