はまぎんこども宇宙科学館/(財)横浜市青少年育成協会


宇宙・天文ニュース(つづき)
★ 2006年6月7日 ノルウェー上空に大流星〜 隕石落下の可能性も


2006年6月7日09時05分(現地時間深夜すぎの02時05分)頃、
ノルウェー北部、 トロムスの住人らは、煙のような尾をひいた大流星を目撃しました。 (そのとき屋外にいた農家の住人が撮影した大流星の写真と落下推定域

夏至に近い時期を迎えていた 現地では、深夜すぎにもかかわらず太陽が地平線上に出ているという 「百夜」(びゃくや)になっていたため、昼間の空に目撃された 現象となりました。 目撃から数分後には爆発音も聞こえたということです。

地面が振動したという報告もあり、また、大気の振動が ドイツカザフスタンの観測ステーションからも 検出されました。こうした大気の振動や地震のデータから見積もられた隕石衝突時のエネルギーは、 TNT火薬0.1〜0.5キロトン です。これは広島型原爆のエネルギーのおよそ1/100の規模です。

地球に接近する小惑星と同程度のスピードで地球に近づいたとしますと、 秒速18〜20kmで地球大気に突入したことになります。 もともとの重さは2000〜10000kg(直径1〜2m程度)と推定され、 ほとんどが大気中で燃え尽きてしまったと見られますが、20〜1000kg程度が地面まで達した可能性があります。 (隕石破片が回収されたという報告はまだありません)

今回の規模の隕石落下は、地球全体で見れば、毎月1個以上起こっているはずですが、そのほとんどが人工の少ない地域や海上、 あるいは人目につかない時間帯に起こるため、今回のように目撃されると、とても珍しい現象のように見えてしまいます。 (同じような規模の隕石落下が人口密集地で起こった例

資料





★ 南極の巨大クレーター


地球への天体衝突(想像図)Made by Fredrik


地球上のさまざまな種類の生物が、ある同じ時期に大量に滅んでしまうというできごとが、これまでに 5回もあったことが、 生物の化石の研究からわかっています。

そのなかでも、 最も大規模な大量絶滅が、 古生代中生代の境である 古生代・中生代境界(P-T境界. 約2億5千万年前)に起こりました。

この絶滅では 実に生物の90%が消滅しました


P-T境界でおこった大絶滅について: 1 2



地球の生命史上最大規模であるこの大量絶滅事件の原因はまだよくわかっていませんが、今回南極に発見された地形が 天体衝突によるクレーターだとすると、それが原因となって大規模な大量絶滅になったことが考えられます。


参考:6500万年前の大量絶滅について:1 2 3



2002年3月17日にロシアから打ち上げられた 人工衛星 グレース (GRACE: Gravity Recovery and Climate Experiment)は、 ドイツの航空宇宙センター(DLR)と NASAの共同計画によるものです。

グレース衛星は、グレース1とグレース2 の2つの同一の衛星から成っています。それぞれ、トムとジェリーというニックネーム (ネコとネズミのアニメキャラクターから)がついています。

この2つの「グレース衛星」は、約70〜270kmの間隔をあけ、 北極・南極上空を通る高度約500kmの軌道をまわっています。

たとえば山脈など、重力の強い場所に先導する衛星がさしかかると、 先導衛星がひっぱられて2衛星間の距離がわずかに増します。

2つの衛星間距離を 衛星搭載のKBRという 装置で測定します。 マイクロ波という電波を使った この装置で測定すると、衛星間距離を、なんと1000分の数mmの正確さで求めることができます!

「グレース衛星」によって、地球のあちこちの重力の強さが精密に 測定されました


アメリカの オハイオ州立大学の地球物理学者 ラルフ・フォン・フリーズ教授らの チームは、「グレース衛星」による データから、南極の氷床(ひょうしょう)の下 に、重力が強くなっている場所をみつけました。 その場所は、南極の ウィルクス・ランド地図拡大)。 そこには、天体が衝突した跡があるのでは、と予想されました。

天体が衝突した際、比較的密度の大きな マントル物質がはねかえって 地殻に入り込む。このため、その上空で重力を測ると重力がわずかに強くなると考えられたのです。


参考:月の重力場について:1 2 3


教授らは、航空機搭載のレーダーで 南極の氷床下の地形を調べたデータと照らし合わせました。 すると、そこには、直径約480kmのクレーター地形があったのです。 (比較: 6500万年前、ユカタン半島にできたクレーターは直径約180km)



南極大陸の 地殻の厚さ(赤が厚い部分)右下の○で示した場所にクレーター地形が見つかりました
Image courtesy of Ohio State University

グレース衛星による重力変動測定.重力変化の大きいところほど赤くなっています。
Image courtesy of Ohio State University

航空機からのレーダー観測による、氷の下の地形起伏.でっぱった地形ほど赤、紫、白となっています。
Image courtesy of Ohio State University

重力変動測定とレーダー画像を合成したもの.
マントル物質が中央部に集まっていること(オレンジ)が推測できます。
Image courtesy of Ohio State University

太陽系の巨大クレーターの大きさ比較.ウィルクス・ランド・クレーターは左から3番目
Image courtesy of Ohio State University


これほどの大規模な衝突になると、その後の ゴンドアナ大陸分裂を うながすような効果があったかもしれません。 ゴンドアナ大陸から オーストラリア大陸が分かれたあたりにクレーターが位置しています。

この地形が、本当に天体衝突によるものかどうか、いつの年代にできたものなのかは、現地に行ってサンプルを採取して調べればわかります。 実際には、氷の下を0.8km以上も掘るのは費用がかかりすぎるため、沿岸をさがすことになるでしょう。 ゆっくりとした氷のながれに乗って、氷の下の岩石が沿岸に押し出されている可能性があるからです。
また、(人工衛星だけでなく)航空機を使った重力測定や磁気測定も、天体衝突跡であることを裏付けるのに役立つでしょう。



資料






★ 木星に新たな赤斑


ハッブル・スペース・テレスコープから撮影された「木星の大赤斑(右)と新たにできた赤斑(左)」(2006年4月25日) Credit: NASA, ESA, I. de Pater, and M. Wong (UC Berkeley)

大赤斑のさしわたしは20740kmで、新たにできた「小赤斑」のさしわたしは13480km. (地球の直径は約13000km.資料


ハッブル・スペース・テレスコープから撮影された「木星の大赤斑と新たにできた赤斑」(2006年4月16日) Credit: Credit: NASA, ESA, I. de Pater and M. Wong (University of California, Berkeley)

画像中央の下方に写っている、新たにできた「小赤斑」の大きさは地球並み。この画像は、 可視光と 近赤外のフィルターで撮影されたもので、 実際の色彩とはかなり異なります。


口径23.5cm望遠鏡で撮影された木星の自転の様子(2006年4月10〜11日の約3時間)
Credit: Dennis Simmons of Brisbane, Australia

木星の自転によって大赤斑の位置が右手に移動していくようすがわかります。新たにできた「小赤斑」や、 衛星「イオ」やその影にも注目。

(たとえば) 右下に並んだ2枚の画像を、 交差法で眺めますと、立体的に見ることもできます。





ガリレオ探査機から撮影された「木星の白斑」(1997年2月19日)
Credit: NASA/JPL/Caltech

ガリレオ探査機が1997年2月19日に撮影した「白斑」とよばれる卵型の雲。上の画像は肉眼で見た感じに近い色彩に調整して あります。下は近赤外で撮影したもので、色の違いが雲の高さや濃さを示しています。 青は高く薄い雲、赤は低い雲、白は高く濃い雲を示しています。南緯30度付近で、一番左の白斑は、幅は9000kmほどあり、地球の直径の7割くらいになります。

上下2枚の画像、それぞれの上半分に写っている左右の白斑は、1930年代に大赤斑の南側の緯度に発生した3つのうちの2つで、永続白斑とよばれています。


ガリレオ探査機から撮影された「木星の白斑」(3時間の変化.1997年2月19日)
Credit: NASA/JPL/Caltech

1997年2月19日、1時間間隔で撮影された3枚の 近赤外画像によるGIF アニメーション。気球のような形の白斑は時計まわりに回転しているのに対し、 その左右と右下の白斑は反時計まわりに回転しています。左右の白斑は、1930年代に大赤斑の南側の緯度に発生した3つのうちの2つで、永続白斑とよばれています。


ガリレオ探査機から撮影された「合体後の木星の白斑」(1時間の変化.1998年9月25日)
Credit: NASA/JPL/Caltech

1998年9月25日、1時間間隔で撮影された2枚の 近赤外画像によるGIF アニメーション。 1930年代に大赤斑の南側の緯度(南緯33度付近)に発生した3つの永続白斑のうちの2つが、1998年2月に合体したと見られていますが、ちょうどその頃、木星は太陽の背後の方向付近にあったため、直接観測することができませんでした。
永続白斑のうちの2つが合体したこの渦では、大気が時計まわりに回転しています。



中心部から大気が湧き上がり、反時計まわりに回転する高気圧の渦であるという 3つの白斑は、発生以来約60年も存在していました。ところが、20世紀もおわりに近づく頃に変化が起こったのです。


ハッブル・スペース・テレスコープから撮影された「3つの白斑の合体」
Credit: NASA/JPL/WFPC2

1930年おわり頃に大赤斑の南側の緯度に発生した3つの永続白斑は、1997年9月18日の時点では3つともまだ存在していましたが、 1998年半ばには、右(東側)の2つが合体しひとつになっていました。 1999年10月には、2つになった永続白斑がたがいに接近しています。その間には暗い渦が発生しています。 そして、2000年3月には、これら2つの永続白斑もついに合体して、ひとつの永続白斑になりました。 こうして合体してできた永続白斑のさしわたしは地球並みで 13480km。一方、大赤斑のさしわたしは20740kmです。

それ以降5年間は、以前同様白っぽかったのですが、2005年12月になると褐色がかってきました。 そして、2006年2月に入ると赤くなり始め、ついに大赤斑とほとんど同じ色になってしまったのです。 (色彩の変化に気づいたのはフィリピンのアマチュア天文家で 2006年2月24日に撮影された木星を 見ると、大赤斑と同じような色になっているのがわかります)


最近の木星写真

2006年 木星 投稿画像ギャラリー(AstroArts)木星の最新観測報告(月惑星研究会)RED SPOT JR.



白斑など、木星で最も普通に観測される雲は、アンモニアの雲です。アンモニアガスが上空で凍ってできた粒からなる雲です。

1997年の ガリレオ探査機による観測では、大赤斑内の風速は秒速180mにもおよんでいたそうです。 (合体前の白斑では最高で秒速120m)。

赤い色の原因についてはよくわかっていないのですが、こうした巨大な大気の渦の影響で、深いところにある リン化水素が上昇する可能性があります。(大赤斑の場合、その頂上は周囲の雲より8kmも高くなっています!)
これが、 太陽からの紫外線にあたり、そのエネルギーで 分解します。化学反応で最終的に 赤燐ができると見られ、これが赤い色の原因と考えられています。

大赤斑もかつて、このような白斑同士の合体で生まれたのかもしれません。

なぜ、木星の北半球でこうした大規模な渦が発生しないのか、よくわかっていません。

新たな「小赤斑」の発生は、木星大気中で大きな変化が生じている、ということかもしれません。

なお、現在観測されている木星の大赤斑は、1830年頃から継続して観測されています。似たような模様が17世紀に観測されていましたが、18世紀中の観測記録が見当たらないこと、などから、大赤斑とは別もののようです。 (資料


参考画像



2006年6月21日の木星 7月3日の木星 7月20日の木星
Copyright: Christopher Go (Cebu, Philippines)

(上の画像)大赤班と新たな赤班が近づきつつあります。望遠鏡で見た画像のため、南半球が上になっています。



注目! 2006年7月10〜15日頃、大赤斑と今回できた「小赤斑」が接近します!



資料






★ エジプトに巨大クレーター発見



Courtesy of Boston University Center for Remote Sensing

ランドサット画像から見つかったエジプトの 巨大クレーター(直径約31km)



アメリカ、 マサチューセッツ州(地図の水色の一部)の ボストン大学リモートセンシング・センターの研究者らは、 エジプト西部の砂漠を 地球観測衛星「ランドサット」の画像で調べていたところ、 エジプト南西部、ギルフ・ケビル(Gilf Kebir)地域の北端で、直径約31kmという 大きなクレーターを発見しました。 (比較:神奈川県の東西幅が約75km、横浜市の南北が約30km)

これまで、このクレーターが見つからなかったのは、あまりに大きくて地上からでは気づきにくかったことや、 昔からの水や風などの力により岩石や地層が削られ、クレーターの形が不鮮明になっていたからでしょう。

発見者である(リモートセンシング・センターの所長 Dr.Farouk El-Baz) によって、このクレーターには「ケビラ」(Kebira)という名が付けられました。アラビア語で「大きい」を意味し、この土地の名前 ギルフ・ケビル(Gilf Kebir)にも関係する名前です。

クレーターの規模から、衝突した天体の直径は1.2km程度あったものと推定されています。 (比較:アリゾナのバリンジャークレーター(別名:メテオール・クレーター)の 直径が約1.2km

およそ1億年前の砂岩(さがん)でできた この付近の土地で見つかっている、 「デザートグラス」 (Desert Glass)という黄緑色の 石英ガラス片があります。 これも 天体衝突時の高熱が原因でできた可能性があります。 (デザートグラス

今後、現地の調査や岩石の調査から、クレーターができた正確な年代が求められるでしょう。


関連ページ:流星・隕石情報



資料





★ 北極星は3重連星



Credit: Credit: NASA, ESA, N. Evans (Harvard-Smithsonian CfA), and H. Bond (STScI)

北極星(Polaris)の位置. 主星 Polaris A と伴星 Polaris B. そして今回撮像に成功した Polaris Ab
北斗七星こぐま座も示されています。


Credit: Credit: NASA, ESA, N. Evans (Harvard-Smithsonian CfA), and H. Bond (STScI)

主星 Polaris A と伴星 Polaris B の間隔(角度の10”、1200天文単位の大きさ)も示されています



北の方角を知るためにも利用される北極星. 銀河までの 距離をはかるために使われる ケフェイド変光星のなかまです。

人工衛星を使った精密な測定によりますと、 地球から北極星までの距離は約430光年です。 地球から見ると、2等星の明るさですが、実際には太陽の二千数百倍も明るい天体で、太陽の直径の44倍ほどもあると 推定されています。(資料

1870年、この北極星に9等級の伴星 Polaris A が見つかりました。 ウィリアム・ハーシェルに よる発見で、口径10cm程度の天体望遠鏡でも見えるものです。 主星 Polaris A とは、角度で約18秒離れて見えています。 (18秒の角度というと、2005年に接近した火星視直径の9割です)
Polaris B は、Polaris A のまわりを2400天文単位ほど離れ、数千年の周期でまわっていることになります。 (資料


20世紀に入り、北極星の スペクトルも詳しく調べられるようになり、 北極星 (Polaris A)がわずかにふらついている事実がわかりました。(関連情報

このことから、 Polaris A には、まだ知られていない「別の伴星」が あるらしいということになり、ふらつきの周期から、その伴星は 公転周期約30.5年で Polaris A をまわっていることも推定されました。

あまりに Polaris A が明るく、Polaris A の近くを直接観測することが困難でしたが、ついに2005年8月、 スミソニアン天体物理観測所ナンシー・エヴァンズさんらによる、 ハッブル・スペース・テレスコープ高性能掃天カメラなどを使った観測により、 「見えなかった伴星」Polaris Ab のすがたがとらえられました。

なんと Polaris Ab は、 Polaris A から角度の0.2秒以下しか離れていませんでした。 これは100km先の10cmの物体を見るような角度です。(東京駅から富士山頂上のみかんやりんごの大きさをみるようなものです) 距離にすると Polaris A から約18.5天文単位 ほど離れていることになります。

今後数年かけて、Polaris Ab の軌道運動が観測されれば、Polaris A の質量も求められるでしょう。



資料



北極星は2100年頃、天の北極にもっとも近づく





★ 月面での爆発


ビデオで検出された月面での発光位置(2005年11月7日)
Credit: NASA/MSFC/Bill Cooke

ビデオで検出された月面での発光(2005年11月7日)
Credit: Wes Swift/NASA

今回の月面への隕石衝突の想像図
Credit: NASA/MSFC

今回の月面への隕石衝突のアニメーション
Credit: NASA/MSFC


NASAの ビル・クックさんらの研究チーム は、口径25cmの望遠鏡に市販のCCDビデオカメラを取り付け、 2005年11月7日、月面の 「雨の海」の端の地域に 衝突現象をとらえました。

今回の衝突時閃光の明るさはおよそ7等級。すなわち、 肉眼だけで見える最も暗い星の、さらに2.5分の1程度です。

衝突時のエネルギーはTNT火薬約70kgの爆発に相当するということで、研究者等の見積もりによれば、 直径約3m、深さ0.4mのクレーターができたということです。

直径12cmほどの物体が、秒速27km (このスピードはマシンガンの弾丸のおよそ27倍です!)という猛スピードで衝突したらしく、 この頃、地球に流れ星を出現させていた「おうし座流星群」の流星物質が 月面に衝突したものではないかと見られています。

月面への衝突時閃光は、今回が初めての観測ではありません。 1999年のしし座流星群2001年のしし座流星群のときにも、3等〜7等級の閃光が6度以上観測され、 その多くが、複数の観測者によって同時に撮影されています。

地球では、流星群の流星物質は地表にたっする前に、大気にぶつかり、高温のガスになってしまいますが、 月には流星衝突をさまたげるような大気はありません。まともに月面に衝突します。

月面では、1年間に、およそ4kg以上の物体が250回ほども衝突していると考えられています。 衝突で飛ばされた細かい月面の砂塵は、地球上の1/6しかない月面の重力下で、大気によるブレーキもなく、かなり遠方まで飛んでいくことでしょう。 こうしたものが、将来の人類の月面活動にどのような影響があるのか、よくわかっていません。

月面衝突が将来の有人月探査に与える影響を明らかにするためには、今回のような月面監視を継続し、 月面衝突の頻度や規模についてのデータを蓄積していくことが必要です。




2006年5月2日に起こったさらに大きな月面衝突

さらに、同じ研究者らは同じ望遠鏡により、2006年5月2日にも月面への衝突による閃光をとらえました。

月面での発光(2006年5月2日)Impact Flash と示された場所
動画版は、実際よりも7倍もゆっくりした再生速度になっています
Source: http://science.nasa.gov/headlines/y2006/13jun_lunarsporadic.htm


発光位置は、雲の海 (写真月面図のF3)

閃光の継続時間(0.4秒)と明るさ(7等級)に基づき、 ビル・クックさんは 衝突時のエネルギーを見積もりました。2006年5月2日の現象では、 前回(2005年11月7日)を大きく上回るTNT火薬約4トンの爆発に相当する170億 ジュールのエネルギーが発生した と見積もられています。 衝突した物体は直径約25cmと推定され、秒速38km(マシンガンの弾丸のおよそ38倍のスピード!)で月面に 衝突したようです。あとには、 直径約14m、深さ3mのクレーターができたと考えられています。

さまざまな現象のエネルギー比較
研究者のビル・クックさん関連ページ



他の月面衝突現象の報告例


資料


関連ページ流星・隕石情報月リンク集





★ 冥王星の新衛星発見


冥王星の新衛星候補発見!
Credit: NASA, ESA, H. Weaver (JHU/APL), A. Stern (SwRI), and the Hubble Space Telescope Pluto Companion Search Team



新衛星の確認

冥王星の新衛星確認
Credit: NASA, ESA, H. Weaver (JHU/APL), A. Stern (SwRI), and the HST Pluto Companion Search Team

ハッブル・スペース・テレスコープ高性能掃天カメラを使った 2006年2月15日の観測(上の画像)によって、2005年5月の観測で見つかった 冥王星の新衛星2つの存在が確認されました。

発見時観測から予測された位置にきわめて近いところに確認されたということです。

新衛星2つ(S/2005 P1 と S/2005 P2)は、冥王星から、それぞれ64000km、48000km離れたところをまわっています。 衛星カロンと新衛星2つは、同じ平面上をまわっているため、 これらは、40億年以上昔に、冥王星並みの天体が冥王星に衝突したときの破片と見られています。私たちの月も、冥王星の衛星と 同じようにして誕生したと考えられています。

2006年2月の観測では、さらに冥王星に近いところに、同じくらいの大きさの別の衛星があるかどうかも調べられましたが、 そうした天体は見つかりませんでした。

2006年3月2日にも、 ハッブル・スペース・テレスコープを使った、 冥王星の新衛星の観測が予定されています。 新衛星の色、大きさ、形などについての情報が得られれば、冥王星とその衛星の起源や進化について、有力な手がかりになるでしょう。 (資料:1 2




新衛星の正式名称

冥王星とその衛星(名称入り)
Credit: NASA, ESA, H. Weaver (JHU/APL), A. Stern (SwRI), and the HST Pluto Companion Search Team

(上の画像)2006年2月15日ハッブル・スペース・テレスコープで得られた「冥王星とその3つの衛星」に衛星の正式名称を記入したものです。

冥王星の衛星の軌道図(衛星軌道は、ほぼ同一面上で、ほぼ円軌道です)
Credit: NASA/STScI


国際天文学連合は、新衛星を発見した研究者らのチームが提案した、冥王星の新衛星2つ (S/2005 P1 と S/2005 P2) の名称を承認しました。(2006年6月26日付け国際天文学連合のニュース

研究者チームは、2ダース以上の候補から2つの衛星名を選んだそうです。


外側をまわる S/2005 P1 につけられた名は 「ヒドラ」(ヒュドラ)。 ギリシャ神話に出てくる 9つの頭を持つ大蛇Hydra)です。

S/2005 P2 につけられた名は、 「ニュクス」。 ギリシャ神話の 夜の女神です。 すでに Nyx というつづりの「ニュクス」が、 小惑星3908番 に与えられていたため、つづりは Nix とされました。 1978年に発見された衛星の名は 「カロン」ですが、Nix は、 カロンの母でもあります。 Nで始まる名前は、ニューホライズンズ探査機の頭文字にもなっています。

いっぽう、「ヒドラ」の H は、ニューホライズンズ探査機のもうひとつの頭文字にもなっています。さらにH は、 発見に使われた ハッブル・スペース・テレスコープの頭文字でもあります。 9番目の惑星とされる冥王星の衛星であること (ヒドラは9つの頭を持つ大蛇)や、 ヒドラの住処が冥界の入口にあったことからも「ヒドラ」の名が選ばれたそうです。 (そういえば、新衛星を発見した研究者チームの人数も9人です)


資料

Pluto's two small moons christened Nix and Hydra
Pluto's Two Small Moons Christened Nix and Hydra
Pluto's Two Small Moons Officially Named Nix and Hydra
Two new Pluto moons named by the IAU
Naming Pluto's Moons
Background Information Regarding Our Two Newly Discovered Satellites of Pluto





★ 冥王星やカイパーベルト天体を調べる「ニューホライズンズ探査機」



Credit: NASA/JHUAPL/SwRI

(左の図) 「ニューホライズンズ探査機」は、地球を出発した探査機のなかで最も速いスピード(秒速約16km)で地球を離れ、 冥王星まで約53億kmの飛行コースに旅立ちました。 アポロ宇宙船が3日以上かかった 月までの距離を、たった9時間で横断してしまうほどです。打ち上げから13ヶ月後の 2007年2月28日14時41分、木星に最接近しました。 (ガリレオ探査機では木星まで約6年、カッシーニ探査機で 約3年もかかっています!)
木星半径の約32倍(木星中心から約230万km)のところを秒速21kmで通過しました。
木星接近時を含む2007年 1月〜6月には 木星と その4大衛星である 「ガリレオ衛星」の観測が予定されています。 (資料

木星接近時の映像など

木星への接近により、 木星の重力で機体をひっぱらせて加速をつけます。想像図の右には木星が見え、 左には太陽が明るく輝いています。

(中央の図)冥王星接近時(2015年7月14日20時59分に最接近予定)の想像図です。 冥王星から1万km以内を秒速11kmで通過し、衛星 カロンから27000kmのところを通過するでしょう。

冥王星接近時には、探査機は地球から 約32天文単位離れており、電波が往復するのに 9時間近くかかります。接近時に得られたデータは、毎秒600ビットの速度で9ヶ月間にわたり地球へ送信されます。

2017年から2020年にはカイパーベルト天体にも接近できるでしょう。

右の写真) 直径2.1mのアンテナの接続テストを行っているところ(2005年2月1日)
探査機の大きさはおよそ 小型のグランドピアノくらいで、高さ0.7m、長さ2.1m、幅のあるところで2.7mです。
重量は478kg(そのうち77kgが燃料で 30kgが観測機器)



探査機の現在位置



探査機の構造(左)と 探査機の軌道(右.惑星の大きさや軌道の縮尺は実際とは異なります)

Credit: NASA



電源としては、太陽から遠くはなれた宇宙空間で使用されるため、「放射性同位体熱電発電機」 (RTG)というものを使用し、約11kgの二酸化プルトニウムを積んでいます。 飛行の最初の段階では約240ワットを供給できますが、冥王星接近の頃には200ワット程度になっているでしょう。

この探査機は、100ワット電球2個を灯す程度の電力で十分という省エネ探査機です。

7つの観測機器を搭載していますが、それぞれ平均で2〜10ワットしか電力を消費しません。

大型のヒーターがなくても室温とあまりかわらない温度(10〜30℃)を保って装置が動作できるよう、電子機器からの 熱が機外に逃げにくい構造になっています。地球や太陽に近い宇宙空間にあるときでは、熱が内部にこもらないよう放熱孔を開いておきます。

7つの観測機器のうち、3つが光学装置、2つがプラズマ測定器、残りがダストセンサーと 電波を利用した観測装置です。


7つの観測機器とは:





「ニューホライズンズ探査機」は、 2006年1月12日 アメリカ、フロリダ州 ケープカナベラル41番発射台(LC-41)から アトラスVロケットによって、 04時07分に打ち上げられる予定でした。

しかし、 第1段目ロケットの燃料タンクのテスト結果から、安全のため燃料タンクの点検をすることになったため、 打ち上げ予定が2006年1月18日03時24分(〜05時24分)に延期されました。

打ち上げ当日、強風のためにさらに1日延期され、 新たな打ち上げ予定は1月19日03時16分(〜05時15分)となりましたが、今度は、 飛行中の探査機を制御する ジョンズ・ホプキンズ大学で停電があったことから、 また1日打ち上げが延期されました。1月20日03時08分(〜05時07分)の打ち上げ予定です。 (資料

さらに延期になった場合、打ち上げが1月29日〜2月2日になりますと、冥王星への接近は2015年ではなく、2016年〜2017年にずれこみます。さらに打ち上げが遅れた場合 (好ましい惑星配置の制限があるので、2月14日までが限界。それをこえるとまた打ち上げに1年待つことになります)、途中で木星に接近することが できなくなり、 木星の重力で機体をひっぱらせて加速をつけることができないため、冥王星到着にはさらに年数がかかることになります。 (資料: 1 2 3


実際の打ち上げは、2006年1月20日04時00分00秒に行われました。

探査機打ち上げ直後の、探査機直下点経路

探査機の現在位置





ケネディ宇宙センターで組立て中の探査機.
探査機をおおっている金色の膜のようなものは、熱から機体を守る 「断熱ブランケット」です。
Credit: NASA

回転テーブルの上に載せられる探査機
Credit: NASA

第3段目ロケットとの接続を待つ探査機
Credit: NASA

宇宙空間に達するまで探査機を守る覆い(フェアリング)に入る
Credit: NASA

探査機打ち上げ用ロケットの管制室(リハーサル中)
Credit: NASA

探査機を守る覆い(フェアリング)に探査計画の絵柄を入れているところ
Credit: NASA

探査機を入れたフェアリングが、ロケットのもとへ運ばれていく
Credit: NASA

探査機を入れたフェアリングが、ロケットの先端に運ばれていく.
ロケット全体の高さは59.7m.燃料を入れたときの重量は約575t.
Credit: NASA

探査機を入れたフェアリングの表面にサインをする計画チームの科学者
Credit: NASA/KSC

垂直組立て施設から発射台へ向かうロケット
2006年1月17日 0時30分から移動開始。45分ほどかかって発射台に到着しました。 (資料
Credit: NASA

発射台に到着したロケット
Credit: NASA

Credit: NASA

「ニューホライズンズ探査機」は、 アメリカ、フロリダ州 ケープカナベラル41番発射台(LC-41)から アトラスVロケットによって、 2006年1月20日04時00分00秒に打ち上げられました。 (動画版資料 / さらなる打ち上げ画像:1 2

秒速約16kmという、これまで打ち上げられた物体としては最高のスピードで地球を離れました。 (今後の飛行予定探査機の現在位置


木星から冥王星までの間のコースでは、ほとんどの期間、運用費用を減らすためと地上局のアンテナを他の探査機に振り向けるため、 探査機のほとんどの機器には電源をいれない状態にしておきます。ただ、その間に 「セントール天体」(Centaur objects. ケンタウルス天体とも)にも接近できるかもしれません。



今回の探査計画について、なかなかよい名称が決まらなかったそうです。
(ボイジャー3とか、X(エックス)とか、トンボー・エクスプローラーとか、 たくさん候補名はあったようですが、どれも問題点がありました)
担当者がぐったりするほど、決め手になるよい名前が見つからず時間ばかりがすぎていました。でも、 ふと眼に入った光景から「ニューホライズンズ」(新たなる地平線)の名前が浮上したという エピソードが紹介されています。

2ヶ月近くかかった名称選考の末、 この名称について、探査計画の 科学チームの投票結果がメールされたのは、 2001年2月5日の夕方(現地時間)でした。


Credit: Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory

(上の写真) 探査機の内側に取り付けられた直径約5cmのアルミ製容器には、遺族から提供された 冥王星発見者トンボーさんの遺灰の一部がおさめられています。 (トンボーさんの関連情報

冥王星発見者のクライド・トンボーさんは、1997年1月17日、ニューメキシコ州 ラス・クルーセスの自宅で亡くなりました。91歳の誕生日をむかえる直前でした。
ニューホライズンズ探査機が 地球を飛び立ったのは、トンボーさんの100回目の誕生日(2006年2月4日)の直前だったわけです。

トンボーさんの遺灰は、探査機とともにやがて太陽系を離れ、遠く星間空間の旅に出ることことになります。





直径約2.5kmの小惑星 2002 JF56 に約102000kmまで接近.
観測機器のテストをかねて、色、大きさ、組成の観測を行いました。 (2002 JF56の軌道 / 資料: 1 2 3 4

2006年9月4日、ニューホライズンズ探査機がとらえた木星
(このとき、木星まで2億9100万kmの距離.木星に対し、秒速20kmで飛行中)


ニューホライズンズ探査機がとらえた木星の衛星「イオ
Credit: NASA/JHUAPL/SwRI

木星の衛星「イオ」は月の大きさほどもある天体です。(太陽系の主な衛星と地球の大きさ比べ Credit: NASA)
ニューホランズンズ探査機の木星最接近から約5時間後、2007年 2月28日20時04分、イオから約250万kmから撮影されたイオの 画像です。

時計の文字盤にみたてたときの11時の方向に、 高さ約290km(東京から琵琶湖までの距離くらい!)にも吹きあげられた 火山の噴出のようすがとらえられています。これは、 「トゥヴァーシュター・カテナ」 (Tvashtar Catena)という火山クレーター列(北緯60度、西経120度付近) からのものです。

トゥヴァーシュターの名は、インドの神話に登場する技術と工芸の神 「トヴァシュトリ」 ( Tvastri) からとられたものです。

9時の方向にも、約60kmの高さの火山噴出が見られます。( プロメウス火山より)

6時の方向、イオの夜の領域にも明るい部分があります。 これは、 マスビ火山からの 噴出で、上昇したてっぺんの部分が太陽光に照らされているものです。 (「マスビ」(Masubi)は日本の火の神、 火産霊(ほむすび)から)


木星接近時の画像
木星接近時の画像・ほか
New Horizons - Science Operations Center - Some of the Latest LORRI Images


2008年2月21日19時のニューホライズンズ探査機の位置
Credit: NASA/JHUAPL/SwRI



ニューホライズンズ探査機の現在位置


ニューホライズンズ探査機の冥王星までの軌道(QuickTime動画 4.7MB)
ニューホライズンズ探査機の冥王星接近(QuickTime動画 0.5MB)
関連アニメーション

ニューホライズンズ探査機の観測機器


ニューホライズンズ探査機のスクリーンセイバー

New Horizons Web Site

New Horizons Pluto Kuiper Belt Flyby(NSSDC)

New Horizons(Wikipedia)

New Horizons Press Kit








★ ヨーロッパの金星探査機 「ヴィーナス・エクスプレス」


金星到着時の想像図 点検中の ヴィーナス・エクスプレス

Copyright: ESA

探査機の大きさは 1.5 x 1.8 x 1.4m. 太陽電池板のさしわたしでは 約8m. 総重量1240kg.そのうち約570kgが燃料.



金星到着時の想像図

ヴィーナス・エクスプレスのしくみ (7種の観測機器

Credit: ESA


立体モデル


打ち上げ地へ出発する前の ヴィーナス・エクスプレス
Credit: ESA-S. CORVAJA



ロケットに積み込まれたヴィーナス・エクスプレス
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA


ロケットの、探査機をおおっている部分での点検(10月30日)
Copyright: ESA/STARSEM


組立て工場を出るロケット
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA

発射台に移動するロケット
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA

垂直姿勢になっていくロケット
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA

打ち上げリハーサル時(11月7日)
Credit: ESA

打ち上げ前.探査機が納められた先端部
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA




ヨーロッパ宇宙機関は、同機関初の金星探査機である 「ヴィーナス・エクスプレス」を、2005年11月9日12時33分34秒に打ち上げました


打ち上げの瞬間
Credit: ESA/STARSEM-S. CORVAJA

バイコヌール宇宙基地から ソユーズ・ロケットで打ち上げられた 「ヴィーナス・エクスプレス」 (QuickTime動画版

ヨーロッパ宇宙機関が打ち上げる惑星探査機としては、 火星探査機「マーズ・エクスプレス」に次いで今回が2つめになります。 「マーズ・エクスプレス」の構造を受け継ぎ、開発費用や開発期間を節約した 「ヴィーナス・エクスプレス」ですが、太陽に近い金星の探査のため、熱に耐えるような設計変更が必要になりました。

打ち上げから1分58秒後には、固体ロケット・ブースターが分離し、8分48秒後には3段目ロケットが分離しました。 4分14秒後には探査機の覆いもはずれました。 打ち上げから9分49秒後には、探査機につけられた最終段ロケットである「フレガット」が点火し、いったん地球をまわる軌道に入り ました。打ち上げから1時間22分後に再びフレガット・ロケットが点火し、ついに金星に向かう軌道に乗りました。 そして、打ち上げから1時間36分30秒後には、探査機はフレガット・ロケットから分離しています。 (資料

太陽電池板の展開も成功し、すべての装置が正常に機能しているということです。



探査機のおおいがはずれたところ(想像図)
Credit: ESA / AOES Medialab


打ち上げから金星への過程
Copyright: ESA



メインエンジン点火の想像図
Credit: ESA

約5ヶ月間、3億5千万kmの惑星間飛行の後、2006年4月11日、メインエンジンのノズルを進行方向に向け、 16時10分29秒(これは探査機における時刻。信号が地球に到着する時刻では6分45秒後の16時17分) 〜 17時00分42秒(探査機における時刻。信号が地球に到着する時刻では17時07分)50分間逆噴射を行いました。

こうして金星に対するスピードを秒速8kmから約15%(秒速1.25km)減速し、金星をまわる軌道 (軌道上、金星から最も遠ざかるところで35万km.最も接近するところで約400km.周期およそ9日) に入りました。

このとき、570kgの燃料の大部分を使ってしまうことになりました。 また、軌道投入時の10分間(16時45分〜16時55分)は金星の向こう側を通るため、地球との通信ができませんでした。 この頃の金星は、地球からおよそ1億2000万km離れており、電波や光が届くのに6分46秒ほどかかっています。

予定通り、金星をまわる軌道に入りました


金星をまわる軌道に入ってから24時間のうちには、探査機の全機能がONになるでしょう。

4月15日頃には、7回にわたる軌道修正がスタートし、金星を16周した後、5月7日22時31分には、 金星の両極上空を通る周期約24時間の軌道にかわりました。 金星の最も近いところ(北緯約80度上空)で高度約250km。最も遠いところで約6万6千kmという軌道です。

4月22日頃から5月13日頃まで、観測装置の細かい点検が行われます。

6月4日頃から科学観測が正式にスタートするでしょう。 (資料: "Satellite Digest-406", Spaceflight, pp.290-291, August 2006 / 1 2 3 4


科学探査は、少なくとも金星が2回自転する期間である486日程度続けられる計画ですが、1000日もつだけの燃料は積んでいます。 探査機の状態が良好なら、観測期間が延長されるかもしれません。 (金星の自転周期(Rotation period)などのデータ

7種の観測機器 (3つはマーズ・エクスプレスの予備、2つは ロゼッタ彗星探査機の予備、そして2つだけが今回の探査機計画のために 作られた観測機器です) を用いて、 大気の対流、大気の組成、上層大気と太陽風の相互作用、火山活動調査など、主に金星大気に関する観測が行われます。



地球から金星までの飛行(QuickTime動画)

ヴィーナス・エクスプレスの現在位置

「ヴィーナス・エクスプレス」スクリーンセイバー




資料


金星に関するページ






★ マーズ・レコネサンス・オービター


点検中のマーズ・レコネサンス・オービター
Credit: NASA/JPL/LMSS


マーズ・レコネサンス・オービターのしくみ
Credit: NASA/JPL/Caltech


マーズ・レコネサンス・オービター」の打ち上げ時の重量は2180kg (燃料1149kgを含む)。高さ6.5mで、太陽電池板を広げた状態の差しわたしは13.6mもあります。火星をまわる、これまでで最も大きな探査機となります。


ロケットにとりつけるための覆いとマーズ・レコネサンス・オービター
Credit: NASA/JPL/LMSS


マーズ・レコネサンス・オービターにとりつけられる大型カメラ

Credit: NASA/JPL/LMSS

この大型カメラの口径は50cmで、地球以外の惑星探査使われるカメラとしては、これまでで最大の口径です。

マーズ・レコネサンス・オービターにとりつけられる大型カメラ

Credit: NASA/JPL/Ball Aerospace


火星周回軌道投入時のマーズ・レコネサンス・オービター(想像図)

マーズ・レコネサンス・オービター/ マーズ・オデッセイマーズ・グローバル・サーベイヤーの大きさ比較

マーズ・レコネサンス・オービター打ち上げから火星到着までのCGアニメーション(8MB)

マーズ・レコネサンス・オービター打ち上げから火星到着までの飛行経路
TCM は軌道修正点.火星到着は日本時間では3月11日となります。

Credit: NASA/JPL/Caltech





打ち上げられたマーズ・レコネサンス・オービター


Credit: NASA/JPL/Lockheed Martin Space Systems

Credit: NASA 2005年8月12日20時43分 打ち上げ

1段目は4分間で約284トンもの燃料と酸化剤を消費します。


2005年8月10日20時53分58秒、アメリカ、フロリダ州 ケープカナベラルから アトラスV‐401ロケットによって、火星探査機 「マーズ・レコネサンス・オービター」が打ち上げられる予定でしたが、 ロケットの姿勢制御装置の点検や、燃料センサーの異常で、打ち上げが8月12日20時43分00秒に延期されました。

上段ロケットから探査機が分離されて4分以内、打ち上げから61分後には、探査機との通信がとれるようになりました。 探査機からの最初の通信は、日本の内之浦宇宙空間観測所のアンテナで 受信されました。探査機分離から14分後には太陽電池板も展開されています。 (資料: 1 2


熊本県民天文台で観測されたマーズ・レコネサンス・オービター


NASAのシャトルやロケットの打ち上げ予定(EDT+13時=日本時/EST+14時=日本時)

NASAテレビをインターネットで見る

ケネディ宇宙センターからのライブ映像


マーズ・レコネサンス・オービター」の打ち上げ時の重量は2180kg (燃料1149kgを含む)。高さ6.5mで、太陽電池板を広げた状態の差しわたしは13.6mもあります。火星をまわる、これまでで最も大きな探査機となります。

およそ7ヶ月の飛行中、機器の点検や調整などを行い、2006年3月11日06時24分頃(探査機からの信号が地球に到着する時刻)には、 火星の南半球上空約400kmを秒速約3kmで通過しながら、進行方向に向けてエンジンに点火。約27分間に わたって逆噴射を行ってスピードを落とし、火星をまわる細長い楕円軌道(火星にもっとも近い高さ約400km、最も遠い高さ約44000km、 周期約35時間)に入る予定です。06時47分〜07時16分までは、探査機が火星の向こう側にあるため、探査機からの電波が受信できません。

このときの火星-地球間は約2億1500万km。光や電波が伝わるのに約12分かかる距離離れています。

27分21秒の逆噴射を行ってスピードを落とし、予定通りに、火星をまわる細長い楕円軌道に入ったことが確認されました。

歓喜にわく管制室


火星をまわる軌道への投入
Credit: NASA/JPL/Caltech


2006年3月30日頃から、半年間、数百回にわたり、 火星の上層大気中を通過する際のブレーキ効果を利用して、軌道を徐々に円に近い軌道 (火星にもっとも近い高さ(南極上空)約255km、最も遠い高さ(北極上空)約320km、周期約2時間)に近づけていきます。 さらに、9月〜10月の数回の軌道修正(推進システム使用)や 火星の地下の水や氷をさぐるレーダーのアンテナ展開など 観測装置の準備 を経て、科学探査は2006年11月から始まる予定です。

火星上層大気によるブレーキ効果で軌道修正
Credit: NASA/JPL/Caltech




6つの観測装置には、 地下の水や氷をさぐるレーダーや、 口径50cm火星表面を1m解像度で撮影する大型カメラなども 含まれています。

マーズ・レコネサンス・オービターの 大型カメラを用い、 同じ目標地点を、わずかに異なる角度から撮影することにより、地形の25cmの高低差を識別することができるようになります。

これらの強力な観測装置により、火星の表面、地下、大気の観測が行われ、火星における水の分布・水の変遷、気候変動についての 理解が深まるものと期待されます。主要な科学観測期間は2006年11月〜2008年12月となっています。今後打ち上げられる探査機の着陸地点選定にも有益な情報が提供されるでしょう。 地球との通信には、直径3mのパラボラアンテナが活躍します。

これまでの火星探査機よりはるかに高速でデータを送信でき、34テラビットものデータが期待されます。これまでの火星探査機によって得られたデータすべての 5倍以上という膨大なデータを送信することになるでしょう。

マーズ・レコネサンス・オービターの通信機能は、他の火星探査機が地球と通信する際の中継機としても役立ちます。 2004年1月に火星に着陸した2つの探査機は、そうした最初の利用者になることでしょう。 科学観測期間後2年間の通信中継期間を含め、主要任務は2010年12月に終了する計画ですが、残存燃料や探査機の状態が 良好ならば、より高い軌道に修正し、中継機としての役割を続けるでしょう。



マーズ・レコネサンス・オービターの現在位置



資料









★ 火星で見つかった隕石



Credit: NASA/JPL/Cornell

2004年1月に 火星到着した火星探査機 「オパチュニティ」が、 火星世界での339日目(2005年1月6日)に 撮影した「火星ではじめて見つかった隕石」です。

探査機のマストの上にある赤外線で 周囲を調べる装置でこの物体を調べ、金属でできているらしい とわかりました。もしかすると、 隕石の一種である 隕鉄(鉄隕石)かもしれないということで、接近して詳しく調べることになりました。
探査機の機械の腕には、 ガンマ線を物体に当て、 物体から散乱するガンマ線を測定して、鉄を含む鉱物の組成、含有量を調べるという、 「メスバウワー分光計」という 装置があります。

また、機械の腕には、 アルファ粒子-エックス線分光計という装置もあります。
この装置は、 キュリウムから出る アルファー粒子エックス線を物体に当て、物体から散乱してくる アルファー粒子エックス線を 測定して、物質がどのような元素でできているのかを調べるものです。

こうした装置での分析の結果、バスケットボールくらいの大きさのこの物体は、 隕鉄の特徴である 鉄とニッケルでできていることがわかりました。


熱シールドの一部(右上)と隕石(左上)Credit: NASA/JPL


隕石を調べる探査機。火星の地面がまるく写っているのは広角レンズのため。Credit: NASA/JPL

火星大気降下時に切り離された 熱シールドその一部が落下しているそば (熱シールドの 主要部から約6mのところ) で、この隕石が見つかりました。

これまで撮影されてきた火星の景色の中には、それとは知らずに別の隕石が写っていたかもしれません。

(資料:





★ 太陽観測衛星「ひので」


地球をまわる「ひので」 の想像図
Credit: NASA/GSFC/C. Meaney

最終点検中「ひので」
Courtesy of JAXA

宇宙航空研究開発機構は、 太陽観測衛星「SOLAR-B」を 9月23日06時36分に、内之浦宇宙空間観測所から M-Vロケット7号機により 打ち上げました

軌道にのったことが確認され、ひので」という愛称がつけられました


打ち上げ準備中 打ち上げられた瞬間

Courtesy of JAXA


太陽観測衛星 ひので (SOLAR-B) には、3つの望遠鏡が積まれており太陽コロナの構造・活動などを調べます。

太陽を観測する「ひので」 の想像図(軌道などの大きさは実際とは異なります)
Courtesy of JAXA


国立天文台 SOLAR-B 推進室ホームページ
ISAS 太陽観測衛星「ひので」 ホームページ

HINODE - Mission to the Sun


3望遠鏡によって取得された太陽画像の公開「ひので」搭載の3望遠鏡で太陽観測を開始


「ひので」搭載可視光・磁場望遠鏡の初期成果 (2006年11月27日)

「ひので」による巨大フレアの観測(2006年12月13日)

「ひので」による軌道上での部分日食観測(2007年2月18日)

「ひので」による軌道上での皆既日食観測(2007年3月19日)


こども宇宙ニュース「ひので」発見で太陽の教科書が変わる?!(2008年1月22日)

低速太陽風の吹き出し口での風速が判明 - -ひので衛星極端紫外線分光撮像装置による高温ガス速度の検出
(2008年4月2日)

ISASニュース2008年2月号 太陽観測衛星「ひので」特集号/(再構成版)特集:太陽観測衛星「ひので」

「ひので」による太陽の新しい磁場生成機構の発見(2009年4月7日)

ひので 最新画像

ひので特集(大人・上級者向け)

こども宇宙ニュース(ひので)(子ども・初心者向け)

ここをクリックすると「天文・宇宙ニュース」の冒頭にジャンプします

ここをクリックすると前ページにジャンプします

このページの冒頭にジャンプ

科学館ホームページにもどる