
ふたご座流星群のイメージ
(背景の星空は Stella Navigator による。十字が放射点)
毎年、12月上旬から中旬頃にかけて、 ふたご座方向を中心に、 流れ星が放射状にながれるようすが見られます。これをふたご座流星群といいます。
国際流星機構による 集計によりますと、 2007年のふたご座流星群では、極大時には、1時間当たり120個程度(理想的な条件に換算した1時間あたりの出現数)の流星が見られたようです。同じく、 国際流星機構による集計によりますと、 2008年のふたご座流星群では、極大時には、1時間当たり140個程度(理想的な条件に換算した1時間あたりの出現数)の流星が見られたようです。
国際流星機構による集計によりますと、 2009年のふたご座流星群では、極大時には、1時間当たり120個程度(理想的な条件に換算した1時間あたりの出現数)の流星が見られたようです。
★理想的な条件とは、雲がなく、6.5等の明るさの恒星が見える暗い空で、放射点が天頂にある場合です。
★ 2009年12月の極大予報
ハワイ・ハレアカラ山頂にて 2009年のふたご座流星群
(C)星空公団
2009年のふたご座流星群写真集: SpaceWeather
2008年のふたご座流星群写真集: SpaceWeather
2007年のふたご座流星群写真集: SpaceWeather
2006年のふたご座流星群写真集: SpaceWeather
2005年のふたご座流星群写真集: AstroArts
2004年のふたご座流星群写真集: SpaceWeather
彗星が太陽に近づくと、表面の凍っていたガスが気体になり、それにつれて固体粒子も宇宙空間にこぼれていきます。こうしたガスや固体粒子の塵が彗星の尾となるわけです。(彗星情報のページもごらんください)
彗星表面から流れ出した固体粒子たちは、ゆっくりと彗星本体から離れていきます。長い時間が経過すると、ついには、彗星軌道上のどこでも固体粒子がただよっている状態になります。あまり長い時間たっていなければ、彗星の比較的近くに固体粒子が群をなしているわけです。
そうした彗星軌道の近くに、地球軌道の一部が接近していると、毎年地球がそこを通過するときに、たくさんの固体粒子が大気に突っ込んできます。大気との猛烈な衝突でたちまち熱いガス (プラズマ)となり、このプラズマが光をだすのです。これが流星です。
流星の高度
流星は、地上110キロくらいの高さで光だし、通常、80キロ前後で消滅します。質量は平均的なもので、1グラム以下です。ふたご座流星群の粒子は、地球に対して約秒速35kmのスピードで突っ込んできます。このスピードはマシンガンの弾の35倍もありますが、しし座流星群の粒子に比べれば、半分のスピードです。
彗星起源のこれらの粒子は、特定の方向から突っ込んでくるため、ある星座の方向を中心に、放射状に流星が飛びます。紙に2cmくらいの間隔で2本の直線を引き、紙の縁からその線の間を見ると、2本の線が手前に広がり、放射状に見えます。(次の写真)
流星群の流星が放射状に飛ぶ理由
これと同じことが流星群にも起きています。
流星の飛んだあとを逆に延長すると、ほぼ1点に集まります。 この点を「放射点」(ほうしゃてん)とよんでいます。放射点のある星座によって、「なになに座流星群」といういいかたをしています。
一般的に、放射点は、空の高い位置にあるときのほうが、低いときより多くの流星が見られます。
画用紙に平行な線を何本も書き、これが流星群の粒子の流れだと考えましょう。
頭の上に放射点があるときと、かなり斜めの方向に放射点があるときでは、ある範囲の大気(図の太い黒い線の間)に入ってくる粒子の数(図では線の本数)がちがいます。放射点が地平線にちかくなるほど、流星の数が減るのがわかるでしょう。
ふたご座流星群の場合、 ふたごの頭にあたる部分の近くに放射点があります。
ふたご座流星群をつくりだした、もとの彗星がながいあいだ見つかりませんでした。
ところが、1983年にNASAが打ち上げた赤外線天文衛星IRAS(アイラス)が、ふたご座流星群の軌道そっくりの軌道をまわる小惑星を発見しました。「ファエトン」(Phaethon)と名づけられたこの小惑星の軌道を見てみましょう。
☆ ファエトンの軌道
☆ ファエトンの軌道
(太陽系図の右上にあるStartを押すと始まります。マウスでひっぱって見る方向を変えて見ましょう。ShiftキーやControlキーを押しながらクリックすると縮小・拡大します)ファエトンは、これまでに発見されている小惑星中でも、かなり太陽に接近する小惑星である (接近距離0.14天文単位)ため、太陽の強烈な熱にさらされます。
ファエトンは、彗星からガス成分がなくなったなれのはてかもしれません。 (資料:1 2 )
ふたご座流星群は初めて観測されたのは1862年ですから、比較的最近になって現れ始めた流星群です。地球や木星(とくに木星)の重力の影響によってふたご座流星群の軌道が次第に変わり、地球軌道と交わっているのは、 1800年〜2100年の間だけだろうという研究もあります。
ふたご座流星群:理想的な条件に換算した1時間あたりの出現数(年代順の変化)
(関連資料:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17)
2001年11月のしし座流星群のような派手な出現は期待しないでください。2009年に 予想されている極大時刻は、 12月14日14時10分±2時間20分頃です。
理想的な条件のもとに換算した1時間あたり出現数の 予報は120個、となっています。
極大日時に近い、12月14日未明の空や、12月14日の夜、比較的多くの流星が見られそうです。
16日が新月であるため、まぶしい月明かりの妨害もなく、きびしい寒さを除けば、流星を見るには良好な条件です!
極大が予報どおりになるとは限りません。また、極大の前の日か後の日でもある程度出現があります。 最近の極大での出現数は、理想的な条件下で1時間当たり110〜130個現れており、 ある程度の出現が1日くらい持続するということです。
任意の日時の、ふたご座の位置を知りたい人は、 こちら
空のどこを見ていてもかまいませんが、放射状に流星がとぶようすを実感するには、 ふたご座の方を見ているのがよいでしょう。 頭上高くにふたご座がのぼるのは、真夜中頃になります。
しし座流星群の場合、流星が飛んだあとに、すじのようなものが残ることが少なくありませんでした。 これを「流星痕」(りゅうせいこん)とよんでいます。 ふたご座流星群の場合は、流星痕はあまり現れないようです。 (資料)
【特集】2008年 ふたご座流星群(AstroArts)
【特集】2009年 ふたご座流星群(AstroArts)
「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーン(2007年 国立天文台)
「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーン(2009年 国立天文台)
2007年12月の双子座流星群による月面衝突閃光☆ ふたご座α流星群 (αGeminids)
☆ Observing the Geminids
☆ Weird Geminids
☆ Evolution of the Geminids Observed Over 60 Years
★ 流星動画集 (厚木市子ども科学館)
★ しし座流星群ガイド(流星群の詳しい解説もあります)
★ 天気予報