2009年1月中旬〜3月上旬の金星 「昼間の空に金星を見つけてみましょう
」
はまぎんこども宇宙科学館 から見た 2009年1月中旬〜3月上旬 の金星データ
(各地での、金星南中高度・時刻を求める場合は国立天文台・ 暦計算室のページを見てください)以下のデータの計算は、Elwood Downey 氏の Ephem Version 4.29 および、 Ephemerides pour l'observation physique des corps du systeme solaire によります。
データの見方(2009年1月10日の例)
2009年1月10日は、14時59分に 真南の上空 45度01分の高さに金星が見えます。
(日本時間19時の値。以下同じ)金星の明るさはマイナス4.38等。
マイナス4.0等という明るさは1等星の 100倍。
マイナス4.3等という明るさは1等星の約130倍。
マイナス4.6等という明るさは1等星の約170倍に相当します。位相角(太陽−金星−地球 を結んだ角度)は86.1度。
位相角90度のとき、望遠鏡で見た金星の形は、半分が光っている半月状に見えます。 位相角がさらに大きくなっていくと、形は欠けていき三日月状になっていきます。
- 金星の満ち欠け計算
- Apparent Disk of Solar System Object
地球からの距離は0.7185天文単位。 1天文単位の距離を光が進むのに、約8.3分かかりますから、0.7185天文単位なら約6分です。
太陽からの離角(太陽から何度離れた方向に金星があるか)は47.1度。
視直径は23.5秒。
比較:満月や太陽の視直径は角度の30分(0.5度)くらい。大接近の頃の火星の視直径は25秒くらい
------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 月日年 金星南中時 南中高度 等級 位相角 距離 太陽からの離角 視直径 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 1/10/2009 14:59 45:01 -4.38 86.1 0.7185 47.1 23.5 1/11/2009 14:59 45:29 -4.39 86.7 0.7111 47.1 23.8 1/12/2009 14:58 45:58 -4.40 87.3 0.7037 47.1 24.0 1/13/2009 14:58 46:26 -4.40 87.9 0.6963 47.1 24.3 1/14/2009 14:58 46:55 -4.41 88.4 0.6889 47.1 24.6 1/15/2009 14:58 47:23 -4.42 89.0 0.6814 47.1 24.8 1/16/2009 14:57 47:52 -4.42 89.6 0.6740 47.1 25.1 1/17/2009 14:57 48:21 -4.43 90.2 0.6666 47.1 25.4 1/18/2009 14:57 48:49 -4.44 90.9 0.6592 47.1 25.7 1/19/2009 14:56 49:18 -4.44 91.5 0.6518 47.1 26.0 1/20/2009 14:56 49:47 -4.45 92.1 0.6444 47.0 26.3 1/21/2009 14:55 50:16 -4.46 92.8 0.6370 47.0 26.6 1/22/2009 14:55 50:45 -4.47 93.4 0.6296 46.9 26.9 1/23/2009 14:54 51:14 -4.47 94.1 0.6222 46.9 27.2 1/24/2009 14:53 51:42 -4.48 94.7 0.6148 46.8 27.5 1/25/2009 14:53 52:11 -4.49 95.4 0.6075 46.7 27.9 1/26/2009 14:52 52:40 -4.49 96.1 0.6001 46.6 28.2 1/27/2009 14:51 53:08 -4.50 96.8 0.5927 46.5 28.5 1/28/2009 14:50 53:37 -4.51 97.5 0.5854 46.4 28.9 1/29/2009 14:50 54:05 -4.51 98.2 0.5780 46.3 29.3 1/30/2009 14:49 54:34 -4.52 98.9 0.5707 46.2 29.6 1/31/2009 14:48 55:02 -4.53 99.7 0.5634 46.0 30.0 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 月日年 金星南中時 南中高度 等級 位相角 距離 太陽からの離角 視直径 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 2/01/2009 14:47 55:30 -4.53 100.4 0.5560 45.9 30.4 2/02/2009 14:46 55:57 -4.54 101.2 0.5488 45.7 30.8 2/03/2009 14:45 56:25 -4.55 102.0 0.5415 45.5 31.2 2/04/2009 14:44 56:52 -4.55 102.7 0.5342 45.3 31.7 2/05/2009 14:42 57:20 -4.56 103.6 0.5270 45.1 32.1 2/06/2009 14:41 57:46 -4.56 104.4 0.5198 44.9 32.6 2/07/2009 14:40 58:13 -4.57 105.2 0.5126 44.7 33.0 2/08/2009 14:38 58:39 -4.58 106.1 0.5055 44.4 33.5 2/09/2009 14:37 59:05 -4.58 107.0 0.4983 44.2 34.0 2/10/2009 14:35 59:31 -4.59 107.8 0.4913 43.9 34.4 2/11/2009 14:34 59:57 -4.59 108.7 0.4842 43.6 34.9 2/12/2009 14:32 60:22 -4.59 109.6 0.4772 43.3 35.5 2/13/2009 14:30 60:46 -4.60 110.6 0.4702 43.0 36.0 2/14/2009 14:29 61:10 -4.60 111.5 0.4633 42.6 36.5 2/15/2009 14:27 61:34 -4.60 112.5 0.4564 42.2 37.1 2/16/2009 14:25 61:58 -4.61 113.5 0.4496 41.8 37.6 2/17/2009 14:23 62:20 -4.61 114.5 0.4429 41.4 38.2 2/18/2009 14:21 62:43 -4.61 115.6 0.4362 41.0 38.8 2/19/2009 14:18 63:05 -4.61 116.6 0.4295 40.5 39.4 2/20/2009 14:16 63:26 -4.61 117.7 0.4229 40.0 40.0 2/21/2009 14:14 63:47 -4.61 118.8 0.4164 39.5 40.6 2/22/2009 14:11 64:07 -4.61 120.0 0.4100 39.0 41.3 2/23/2009 14:08 64:26 -4.61 121.2 0.4036 38.4 41.9 2/24/2009 14:06 64:45 -4.61 122.4 0.3974 37.8 42.6 2/25/2009 14:03 65:03 -4.61 123.6 0.3912 37.2 43.3 2/26/2009 14:00 65:20 -4.60 124.8 0.3851 36.6 43.9 2/27/2009 13:57 65:37 -4.60 126.1 0.3791 35.9 44.6 2/28/2009 13:54 65:52 -4.59 127.4 0.3732 35.2 45.3 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 月日年 金星南中時 南中高度 等級 位相角 距離 太陽からの離角 視直径 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 3/01/2009 13:50 66:07 -4.59 128.8 0.3674 34.4 46.1 3/02/2009 13:47 66:21 -4.58 130.1 0.3617 33.7 46.8 3/03/2009 13:43 66:33 -4.57 131.6 0.3562 32.9 47.5 3/04/2009 13:39 66:45 -4.56 133.0 0.3508 32.0 48.2 3/05/2009 13:35 66:56 -4.55 134.5 0.3455 31.1 49.0 3/06/2009 13:31 67:06 -4.54 136.0 0.3404 30.2 49.7 3/07/2009 13:27 67:14 -4.52 137.5 0.3354 29.3 50.4 3/08/2009 13:23 67:21 -4.51 139.1 0.3306 28.3 51.2 3/09/2009 13:18 67:27 -4.49 140.7 0.3260 27.3 51.9 3/10/2009 13:14 67:32 -4.47 142.4 0.3215 26.2 52.6 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------
金星が明るく見えているとき、すんだ青空の中、昼間でも金星を肉眼で見つけることができます!
金星が見えているはずの方向の青空をよーく探してみましょう。さがしやすいよう、 金星が空高くに見えているとき(金星が真南の上空に来た頃)にさがしましょう。
準備1:南がどの方向か、確認しておきましょう。
国立天文台・ 暦計算室のページで、 観測日時(計算日時)、 観測地(計算地点)を選び、日の出入り・南中時を計算しておきます。 (科学館での太陽南中時) 真南上空に太陽が来たとき(南中時)に、南の方向を太陽で確認しておきます。
準備2:金星の南中時・南中高度を調べておきます。
横浜付近でしたら、表のデータから、金星の南中時・南中高度を調べます。 そのほかの場所で観測する場合は、 国立天文台・ 暦計算室のページを使い、 観測日時(計算日時)、 観測地(計算地点)を選び、金星の出入り・南中時を計算しておきます。
準備3:地平線からの高さ(仰角)の見積りかた
腕をいっぱいにのばしたときのゲンコツの上下が、約10度の角度にみえます
写真のように、ゲンコツの下端が目の高さになるようにして、ゲンコツを4個重ねていくと、約40度の 高さ(仰角)になる、というぐあいです。
あるいは、こんな道具を作ってもよいでしょう。
南中時刻の頃に、南中高度(南中したときの地平線からの仰角。頭上が90度) をたよりに金星のある位置をさがしてみましょう。
![]()
分度器の中心に糸を固定しおもりをたらし、古はがきを丸めたものにつければ、
仰角測定器のできあがりです。
目盛り「90」からのずれが地平線からの角度(仰角)です。
まぶしい太陽が視界に入らないよう、建物や木の影に入り、太陽をかくすと金星が見つけやすくなります。 金星のある方向が晴れていて、雲で太陽光が遮られているときも、金星が見つけやすくなります。
針の先が光っているような「昼間の金星」を青空に探し当てると、信じられないものを見ているような感動がありますよ!
リンカーンも見ていた昼間の金星
1865年3月4日、2度目の就任式を 迎えたエイブラハム・リンカーン大統領は、 演説を終え、馬車に乗り込みました。その行列がペンシルヴェニア通りからホワイトハウスに向かい始めたとき、 沿道のなかに、南の空を指差す人たちがありました。
大統領の身辺警備にあたっていた者もそれに気づき、指差すほうを見ると、そこにはなんと金星の輝きが!
馬車に乗っていた大統領らも金星に気づいたということです。現地時間13時近くの出来事でした。そんな昼日中に金星が見えるとは、彼ら、彼女らにとっても初めてのことだったようです。
ちょうど金星がとても明るい時期であり、空気がとても澄んでいたためでしょう。その日の朝は雨模様だったのですが、 就任式が始まる頃には雲が去り、まぶしい陽光がさしはじめたのでした。 (資料)
- リンカーンの就任式で宣誓に使用された聖書 (アメリカ議会図書館所蔵. 動画)
明るい金星の光で影ができる、って信じられますか?2008年12月25日、月明かりのない夜、浜辺で撮影されました。 白いスクリーンと金星の間に、三脚に取り付けたカメラを置き、カメラをスク リーンに向けています。 カメラのレンズ(焦点距離30mm)の絞りはF1.4、感度(ISO)を1600に セットし、30秒の 露出をかけ、連続撮影したものをつなぎ合わせています。金星が西のほうへ移動 していくにつれ、 スクリーンに映るカメラの影が移動していきます。(資料:SpaceWeather.com(December 29, 2008))
周囲に街灯などがほどんどない場所で、月明かりがなければ、こんな写真が撮影 できそうです。 みなさんも挑戦してみてください。
- Source: http://www.vt-2004.org/
望遠鏡をもっている人は、夕方、南西の空の金星に向けてみましょう。 (昼間の金星に望遠鏡を向けるときは、誤って太陽に向けないよう十分注意してください)
金星の満ち欠けや、地球からの距離の違いによる金星の大きさの変化も観察できます。 上に示されたデータの、「位相角」(太陽−金星−地球 を結んだ角度)を見ると、金星がどんな形に見えるか見当がつきます。 太陽を卓上照明、金星を球形のボール、地球があなたの目、とすれば、室内で金星の形を実験できます。
夜空に輝く明るい月は、太陽光の約11%を反射しているだけですが、金星は分厚い雲におおわれているため、 太陽光の75%も反射しています。地球は約30% (資料: 1 2 3 4)
金星を含む主な惑星など、およその位置の確認 (国立天文台 暦計算室)
金星を観察しよう!(2009年度版)